いらっしゃいませ!
名前変更所
生ぬるい感覚が、広がる。
ここは夢の中だろうか。
でも、なんだかすごく寒い。
身体中に風が通って行くような。
寒さにうずくまれば、何かが撫でてくれるような感覚がした。
すごく安心する。ずっとされていたいと、思ってしまう。
「ん・・・・」
身体を動かせば、更に撫でる力が強くなった。
ここは外なのだろうか?それとも地獄?
いや、それならきっと酷い光景の中で目覚めるはずだ。
寒さを感じるのは、生きてる証拠。
身体の思うままに目を開けると、そこには少し優しげな表情を浮かべたベジータが映った。
「ベジー・・・タ?」
どうなって、るの?
私、死んだはずじゃ?
死んでなかったとしても、フリーザ達の手に落ちたはず。
もしかして、ベジータも一緒に?
「ベジータ!」
慌てて身体を起こせば、そこには見慣れない顔とベジータが目に入った。
見慣れない顔はつるつるハゲと、青い髪の美人さん。
辺りにフリーザやザーボンの気は一切感じない。
と、いうことは。
自分の手元とベジータの顔を見ながら、寝そべっていた身体を起こす。
「やっとお目覚めか」
「こ、ここは?」
「地球人どもの隠れ場だ。・・・といっても、これで用済みだがな」
ベジータの手に乗せられた、星が一つ描かれたボール。
それは私達が求めて飛び回った、ドラゴンボールの一つだった。
ふと地球人と呼ばれた人たちの方を見れば、私に怯えるような瞳を見せる。
「・・・もしかして、この人達も?」
「あぁ。俺様に見つかった時点で、運がなさすぎたがな」
「ザーボン、は?」
「あの後、俺が殺した。ちょうど今ここで」
私が倒れた後のことを、ベジータは静かに話してくれた。
倒れた後、ベジータは瀕死寸前まで追いやられ、私はフリーザ達のところに連れて行かれた。
だが、ベジータが残りのボールのありかを知ってると踏んだフリーザが、ベジータも見つけ出したのだという。
そして私とベジータを、治療室に入れた。
私はともかくベジータはサイヤ人の王子。
サイヤ人を瀕死の状態から蘇らせれば起こることは一つ。
「逃げるついでに、他のドラゴンボールも拝借してきてやったぜ」
「え?ってことは・・・」
「そうだ。これが最後のドラゴンボールだ」
にんまりと笑い、私の手を取るベジータが気を高める。
私もそれに合わせて気を高め、空に浮かんだ。
映るのは、地球人の悔しそうな表情。
フリーザ達とは違う感じに見えるあの人達は、何を目的としてドラゴンボールを集めていたんだろう?
そんなこと気にしても、しょうがないか。
私はベジータに合わせて勢い良く飛び、次にベジータが目指す場所を尋ねた。
「次はどこいくの?」
「最後のボールを隠したあの村だ」
「そっか・・・ついに」
「あぁ。ついにだ」
また、ベジータが笑う。
「悪人顔だなぁ」なんて呟けば、なぜか繋がれていた手が力強く握られた。
折れるほどの力を込められたそこが、ぎしぎしと軋む。
恥ずかしさと痛みで慌てて手を離すと、ベジータが鼻で笑った。
「ったく、凶暴なんだから」
「なんとでも言いやがれ」
・・・にしても。
自分の身体とベジータの身体を見比べて、ごくりと唾を飲む。
すごい、としか言えない。
自分の身体とは思えないほどの気を感じる。
これが、サイヤ人の血。
ベジータから感じる力も、ザーボンを軽く倒したのだろうと思えてしまうほどのもの。
「・・・・どうした?」
「ううん。やっぱり・・・サイヤ人なんだなーって思っただけ」
「何を今更言ってやがる」
「いやほら、見た目はばっちりフィレット族だから」
ふよふよと動く猫の尻尾。
どんな音でも聞き分ける猫の耳。
見た目は完全なフィレット族なのに、こういう時はサイヤ人の血を強く感じてしまう。
複雑な気持ちになりながら、私はベジータに向かってにっこり笑みを浮かべた。
「感謝しなきゃね、サイヤ人の王子様に」
「そのとおりだ。もっと感謝しろ」
「そういうのは遠慮しろっての!!」
「お前が言ったんだろうが。・・・ん?」
くだらない口の叩き合い。
その途中で、ベジータが僅かに眉を潜めた。
彼が向いていた方向から、一瞬だけ強い戦闘力が動く。
何だ?と思って警戒心を強めた頃には、それは消えてしまった。
ほんの、たった数十秒。
私達が見失うはずがない。
「確か・・・ここらへんだな?」
「うん・・・・」
移動を止め、気が消えた場所の近くを浮遊する。
「一瞬だったけど、わりと強い気だったなぁ」
「地球人がいたんだ。どうせアイツらの仲間だろう」
「へぇ?なんで?」
「アイツらは戦闘力を自在に操ったり、読んだりすることが出来るんだ」
「・・・・なるほど。だから分からなかったんだ」
あの時みた地球人のツルツル頭も、それなりに強い気を持っていた。
それなのに今まで私達が気付かなかったんだから、ベジータの話は本当だろう。
まぁ、どうであれ、私達の敵じゃない。
探すのを止めようかと欠伸を漏らした私の横で、ベジータが声を上げた。
「出てこい!!いるのはわかってるんだ!!」
あーあ、探す気満々だよ。
私はそんなことよりも、フリーザがどう動いてくるかのほうが気になってしょうがなかった。
「出てこないとこの辺りを吹き飛ばすぞ?」
やる気満々のベジータを無視して、辺りの気を探る。
特に強い気の動きはない、みたいだけど。
いつフリーザが真面目に動き出すか分からない。
ザーボンもやったんだ。
帰ってこないザーボンに痺れを切らして次の作戦に・・・なんて、容易に想像がつく。
「出てこないつもりか?ならお望み通り・・・・」
「ま、待てッ!!」
私が考えこんでいる最中に大陸を吹き飛ばそうとしていたベジータを、強く可愛らしい声が止めた。
その声が聞こえた方を向けば、小さな男の子が震えながらこちらを見ている。
「ぼ・・・僕だ」
黒髪の、少年。
「あの子・・・・」
感じた違和感に、首を傾げる。
するとそれに気づいたベジータが、少年に近づきながら口を開いた。
「こいつはカカロットの息子だ」
「地球の、サイヤ人ってやつ?じゃあこの子も・・・サイヤ人」
私が感じた違和感は、それだったのか。
なるほど、サイヤ人もハーフとはいえ、少しは残ってるんだね。
ちょっと嬉しい気もするけど、この調子だと・・・やっぱり敵同士になってしまいそう。
敵意むき出しの少年を見ながら、私はばれないようにため息を吐いた。
「その、ドラゴンボールは・・・まさか、クリリンさんを殺したな!?」
「ほう?そうしてほしければ、今から戻って殺してやってもいいぞ?」
「え・・・?」
「全てのドラゴンボールが揃ったお祝いに・・・活かしてやった」
ベジータの言葉に、泣きかけていた少年がぱちくりと目を動かす。
それを無視して、ベジータは少年の持っている大きな丸い機械を指さした。
少年がびくりと肩を震わせ、その機械を抱え込む。
「お前、なんだ?その手に持ってるのは」
「こ、これは・・・時計だ!!」
「時計?そんなでかい時計しか作れない科学力で、よくここまで来れたものだな」
「・・・余計なお世話だよ!!」
すごいな、あの少年。
怯えてるけど、目はしっかりとベジータを見てる。
「カカロットの野郎も、ここにきてるのか?」
「・・・来てないよっ」
「・・・そうか、それは、残念だったな・・・・」
冷たく返される返事。
笑みを貼り付けたままのベジータ。
その声は何故かとても甘く、それでいて寒気がするほど優しかった。
ベジータはゆっくりと少年の方に手を伸ばし、怯える少年の頭を撫でる。
「俺たち4人は・・・最後の、サイヤ人だ」
「え・・・?」
「地球に戻ったら、伝えてくれ」
撫でていた手を、静かに耳元へ。
優しくしたまま終わるかと思ったそれは、いきなり残酷なものへと変化した。
「が、ぁっ!?」
撫でていた手で少年の頭を抱え込み、腹部を思いっきり蹴りあげる。
痛みに震えて膝を折った少年に、ベジータは容赦なく追い打ちをかけた。
倒れかけた少年の頭を足で踏み、地面に押さえつける。
苦しみの声が響き渡り、私はその光景から目を逸らした。
こういうところは、本当に苦手だ。
見てて困る。同族だってのに容赦ないんだから。
「戻ったら地球に行って、必ず貴様と地球をふっ飛ばしてやるって・・・な」
ベジータは少年を置き去りにし、私の手を掴んでまた速度を上げた。
楽しそうなベジータを横目に、その掴まれた手を振り払う。
「・・・!なんだ?」
「いや、えっと・・・・」
咄嗟に払ってしまったけど、特に理由はない。
ただ、あの残酷なことをした後のベジータは少し怖くて・・・嫌だった。
しばらくしてから、言い訳を考えた私は嘘をつく。
「あー・・・ほら、フリーザ達の動き、気になるじゃん?」
「それがどうした?」
「防壁張っておこうかと思って。もし偶然にでも見つかっちゃったら・・・アウトだしね」
「ほう?お前にしては考えるじゃないか」
嘘、だったけど。
あながち嘘じゃない。
フリーザは今私達を見つけられない。
でも、それでも、偶然に私達を見つけてしまったら。
終わり、だ。
「合流地点は、あっちだよね?」
「あぁ」
「じゃあ、それを中心に、防壁張っとくね。私達以外の人が入ったら、空間がネジ曲がって感じる防壁を」
「頼んだぞ」
あ、そういえば。
いいことを思いついた私は、飛び去ろうとしていたベジータをぎりぎりで止める。
「待って!」
不機嫌そうに振り返ったベジータに、自分の気を込めた石を投げた。
キラキラと光るそれは、ベジータの大きな手に納まる。
「なんだ、これは?」
「それ持ってて。それがあれば、一瞬でそこに行けるから」
「・・・また奇妙な技を作りやがって・・・」
「奇妙っていうなよなっ!!」
怒って拳を振り上げれば、「冗談だ」と笑いながらベジータは飛んでいった。
「・・・・ったく」
冗談だとわかっているけど、なんかむかつく。
わしゃわしゃと髪の毛をかき乱した後、ベジータが行ったのを確認して私は後ろを振り返った。
ベジータに言ったとおり術を張りながら、目指すはさっきの少年の場所。
確かココらへんだったはずなんだけどな?と辺りを見回せば、岩陰からさっきの少年が見覚えのあるモノを持って出てくるのが目に入る。
「あれ、それ」
「ッ!!!」
少年は私の声にビクッと肩を震わせ、恐る恐る私の方を振り返った。
その手に握られているのは間違いない。
私達があの泉に沈めた、ドラゴンボールの一つだ。
「良く見つけたね、あれ」
「ぼ・・・僕は・・・・っ」
「あー、無駄に戦闘力上げないでね?ベジータに気づかれるよ」
私にボールを奪われまいと戦闘力をあげようとした少年を、私は慌てて止める。
「今すぐ奪われたいなら別だけど?」
悪戯に笑えば、少年は大人しく戦闘力を下げた。
それでも私を警戒したまま、ドラゴンボールを後ろ手に守る。
「ねぇ、アンタ名前は?」
「・・・悟飯」
「私、ベリトア。アンタと同じサイヤ人のハーフだよ」
「え、じゃあ、さっきの4人って・・・お姉ちゃんも入ってるの?」
「まーね」
警戒心が強いから、近づかないで話を続けた。
下手に近づいて気を高められたら、たまったもんじゃないしね。
別にこの子と、悟飯と喋りたかったわけじゃない。
ただ気になって・・・話しかけていた。
どうしてこんな子が、こんな危険な場所にいるのか。
どうして、最後まで、逃げないのか。
「聞いていい?悟飯、だっけ」
「・・・う、うん」
「なんで君たちはこんなところまで来たの?」
「え・・・・?」
「アンタ達が永遠の命とか欲しがるようには見えないからさ。ここは危険だし・・・」
「そ、それは・・・・」
戸惑いながらも、悟飯は私の方をチラリと見て口を開く。
「死んでしまった僕達の仲間を・・・生き返らせたくて」
その瞳は震えながらも、まっすぐ私を捉えていた。
強い意志を感じて、思わず微笑んでしまう。
死んでしまった仲間ってことは、地球の人かな。
ってことはまさか、ベジータが殺した人?
「ねぇ、もしよかったらさ、アンタの記憶見せてくれない?」
「え?き、記憶?」
「そうそう。ベジータが地球で何したか、詳しくは知らないの。私だけ置いてけぼりでさ・・・その代わり、見せてくれるなら、ここで会ったことはなかったことにしてあげる」
もう一度、笑う。
それは意地悪な笑みじゃなくて、純粋な笑顔。
安心させるように、ただ本心で。
悟飯は頷き、私の方に1歩踏み出した。
「ん、ありがとー。じゃあ、見せてもらうね」
「あ・・・・」
「お父さんを、いじめるな!!」
ラディッツ。
「お前の力が必要なんだ。・・・まずはその泣きぐせを治してやる」
強い思いを感じる、ナメック星人。
「ピッコロさん!」
「・・・・なんだ?」
記憶の中に続く、緑の彼・・・ピッコロと、悟飯の修行。
そしてそれを壊した、ベジータとナッパ。
「ふはははっ!!」
濃厚な記憶が流れこんでくる。
一人の少年が背負ったとは思えないほどの、記憶。
重たい。
心が、蝕まれるように痛い。
それでも悟飯は、逃げることを選ばなかった。
記憶の中の悟飯は強く、ただ純粋に、進む道を選んでいる。
なんて、羨ましいんだろう。
記憶の中で、私はポツリとそう思った。
私はいつ自分の人生を自分で選択しただろうか。
王女として、政治の道具として使われていた日々。
それから救われた今でも、ベジータしか知らない、何も分からないただの王女。
ベジータに使われている今も、変わらないのかもしれない。
―――それでも良いんだ。これ以上は望まないって、わかってるんだけど。
悟飯が、羨ましい。
戦いを乗り越えることをきちんと選択していくその姿が。
ピッコロという人を、まっすぐに思う気持ちが。
ああ、私もこんな風に強くなれてるのかな?
私もこんな純粋な思いで、ベジータを見ているんだろうか。
分からない。
ただ縋りたい思いだけで、ベジータの傍に居るのかもしれない。
・・・分からない。
「・・・お姉ちゃん?」
「・・・・っ、ごめ、ん」
悟飯の頭から手を離し、記憶の中でぼけーっとしていた頭を叩いて覚醒させた。
手が微かに震えるのを我慢できず、苦笑を浮かべる。
「すごいんだね、悟飯」
「どうして?」
「・・・ピッコロって人、生き返らせれるといいね」
「・・・・!ど、どうして?お姉ちゃんは、ベジータの味方でしょ!」
うん、そうだよ。
そう呟く代わりに、私は深く頷いた。
ますます不思議そうな表情を浮かべる悟飯に、回復の術を使って傷を癒やす。
青い光が悟飯を包み、ベジータにやられた傷が全て消え去った。
「・・・・!?な、なにこれ・・・!」
「次会うときは、敵同士だ。・・・これは特別サービス!」
これ以上らしくないこと考えたら、頭が壊れそうだ。
私は悟飯の返事を聞くこと無くそそくさとその場を離れ、防壁の術の完成を急いだ。
なんだかなー。
皆目的があって生きてるって感じで、羨ましいなって思っちゃった。
私は全部、作られた目的なような気がしてきて。
でもこのベジータを思う気持ちは、嘘だと思いたくなくて。
苦しく、なる。
「あーあー、辛気臭いのやーだー!」
濁る考えを振りきって、術を完成させた。
我ながら完璧な出来だと満足しながら、ベジータに持たせた石に意識を集中させる。
・・・ん?
ベジータの気が、やたら乱れているようだ。
なるほど、さすがベジータ。もう辿り着いちゃったってわけか。
「ま、此処から先はベジータの言うとおりにっ・・・と」
少年、悟飯が持っていたのは、ちょうど私達が村を襲って隠したモノの一つ。
ベジータが向かったのはそれを隠していた泉。
こうなるのも、すぐだと分かっていた。
「どうしたの?ベジータ」
意識を集中させ、すぐさまベジータの元に自分自身を飛ばす。
案の定、飛んだ先にはすごい形相のベジータが居た。
その手には、星一つが描かれたボールを持って。
目の前にはさきほどまで地球人が居た洞窟がある岩場。
「ベジータ?」
「あのクソガキが・・・・俺様のボールを持って行きやがった・・・!!」
「・・・・」
早い、な。
思っていた以上に、悟飯とかいう少年は強いのかもしれない。
私と別れて、そんなに経ってないはずなのに。
どこを探っても気を感じない。気配すら、しない。
「・・・・感じない」
「くそっ・・・これじゃ見つかりっこない・・・」
「でも、私達が持ってるボールも探しにくるはずだよ。必ず、動くはず」
「チッ・・・ぐずぐずするな、戻るぞ。残りのボールも見つかったら面倒になる」
私は心のモヤモヤを振り払い、静かにベジータの後を追った。
今の私があるのは、ベジータのおかげなんだ。
きっとこれが正しいんだ。
私はただ、彼に従う。
彼が望むべき未来のために。
正しいかなんて、考えないようにしながら。
ずっと考えてるんだ、彼のことを
(正しいかなんて関係ない、ただ必要であればそれでいいのだと)
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