Erdbeere ~苺~ 分からぬ者の愛ならば 忍者ブログ
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2024年11月15日 (Fri)
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2015年01月16日 (Fri)
ピコ夢/狂愛/R15/※悪魔ヒロイン視点

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私は、この表情の彼を知ってる。

ゾクリと震わせるような瞳。
恐怖を与える笑み、牙。

ああ、そうだった、彼は。
”元”大魔王、なんだっけ。


普段紡ぐ冗談は許されず

私は大魔王の・・・ピッコロから伸ばされた手に苦しみの声を上げる。


「あ、ぐっ・・・・」
「なぜだ。なぜ俺から離れようとする・・・!」


どうすればいいんだろう。
私も悪魔。恋愛を知っているわけじゃない。

でも、それでも、これは間違っていると分かる。


「違、うよ、ピッコロ」
「何が違う!」
「私は・・・ピッコロしか見てないよ?」
「嘘をつくな・・・今日、俺に隠れてどこにいっていた・・・?」


本能の暴走。

恋愛を”理解”できないものが、恋愛を知った時、こうなってしまうのか。


いつも笑い合って。
殴りあって、バカにしあって。

それを続けていただけの関係。

そこから、少し甘い関係に踏み出しただけ。


それなのに彼は狂った。
狂ったんじゃない、見失ったんだ、自分を。


「今日は買い物にいくっていってなかったっけ・・・・」
「買い物だと?」
「ピッコロ、行きたがらないじゃん」
「ほう、なら男としゃべっていたのもそれか?」
「・・・・」


脳裏によぎる、いわゆるナンパの類で話しかけられた記憶。


「あれはナンパってやつ。ちゃんとぶっ飛ばしたでしょ?」


へらっと笑って見せても、目の前の彼は表情を変えない。
私をベッドに押さえつけたまま、乱暴に服を破いていく。

どうして。

どうしてこうなっちゃうのかなぁ。


ピッコロは恋愛を知らない。
恋愛という感情に、執着心、独占欲、トキメキ、いろんな感情があると教えたのは私だ。


教え方が、悪かったのかな。

どうして。


「ピッコロ、落ち着いて?」
「落ち着けるはずがないだろう・・・ッ」
「ね、ほんと・・・私がピッコロ以外を見ることなんて、ありえないよ?」


取り乱しちゃいけない。
私まで取り乱せば、全てが終わる。

崩れていくんだ、この平和が。

そんなの、駄目。


「ピッコロ、大好き、愛してる」


一生懸命に言葉を紡ぐ。


「ねぇ、ピッコロ」


こんなの皆に見られたら、普段の私らしくないって笑われちゃうんだろうな。

でも、しょうがないんだ。
ピッコロをこのままにしておけない。

私はピッコロが好き。

だからピッコロに知ってほしい。


本当の、愛の、伝え方を。


「ピッコロ、衝動のままに相手をモノにするのは・・・っ、愛じゃ、ないよっ・・・?」
「だが、押さえられないんだ・・・お前が、お前が他のやつに話しかけられているだけでも・・・!!」
「お願い、ピッコロ、ずっと一緒にいるから・・・・」


私の服に伸ばされた手に口付ければ、ピッコロの口から小さく言葉が洩れた。


「すまない」
「っ・・・あッ・・・」


首もとを強く吸われる。
きっと分かってるんだ、ピッコロも。

だから私もこの愛を受け続ける。

今は歪んでいても、いつかは正しくなるはずだから。

彼を信じないでどうするの?
私が信じてあげなくちゃ。


「しょーがないな、ピッコロは」
「っ・・・なんだ、余裕そうだな?」
「抵抗しても好きにされちゃうんだもん。いいよ、私、ピッコロのものだから」


私を、あじわって。
私で満たされて。

いいよ、いくらでもあげる。

ピッコロが本当の”愛”を知るまでずっと。


「大人しく、俺に食われろ」


痛いぐらいに這う指。

もう一度首元を噛まれ、私は思わず身体をのけぞらせた。

痛みすらも快感に感じる。
感じるようにしたのは、ピッコロ。


「ピッ、コロ・・・・」
「そうだ・・・黙って俺だけを見ていろ・・・!!」


私が落ちてしまうのと。

彼が、本物の愛を知るのと。

どちらが先かなんて、私には分からない。
ただ今は、この快楽に溺れるだけ。


胸に、女の香りを放つそこに。

刻まれた全てが疼く。


「ピッコロ、大好き」


戻れなくならないように伸ばした手は


「・・・俺もだ」


悪い笑みを浮かべた大魔王に、絡め取られて地に落ちた。





































悪魔よりも恐ろしく、深い、愛
(知らないモノが作り出す愛は、恐ろしく、甘い)
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