いらっしゃいませ!
名前変更所
ピッコロと私はブルマの屋敷で行われたお泊り会に参加していた。
というのも、せっかくなんだから久しぶりに皆で仲良くしましょうっていう・・・・ある意味ブルマの暇つぶしに引きずられたからである。
私は良かったんだけど、ピッコロやベジータは相変わらずツンケンしてて。
途中で抜けだして勝手に修行してたから、どうしようもない。
まぁ、集まりが苦手ってのは分かってるから文句は言わないけどさ。
それはブルマも同じなようで、苦笑いだけで済ませていた。
「お風呂あがりました!」
「あら。早かったわね!ゆっくりおやすみなさい」
「はーい!」
与えられた1人の部屋に入って鍵を閉める。
こうしろっていったのはブルマだ。
じゃないとヤムチャがくるかもしれないって、笑いながら言ってた。
そう、今日は皆でのお泊り。
皆それぞれ一人の部屋を与えられている。
だから必然的にピッコロとは離れるわけで。
どことなく虚しさを感じた私は、それを消すためにベッドに飛び込んだ。
「むわ!なにこれふかふか!」
さすがはC.C令嬢の用意した部屋。
ふかふかのベッドに寝転がって最初は楽しんでたけど、やっぱり虚しさが広がる。
ここんとこ、ずっとピッコロと寝てたもんなぁ。
隣に温もりがないことが、こんなに寂しいなんて思わなかった。
「・・・・寝よう」
うん。
寝てしまえば気にならない。
布団を深く被って自分を眠りに誘う。
目を瞑ればいつの間にか眠れるはず。
「・・・・」
・・・。
・・・・・。
熱い。
なんでだろう。温もりがない虚しさより、触れられない虚しさが強くなる。
同時に疼く身体。
いけない。
そんなつもりじゃ、ないのに。
「・・・・っ」
傍にいないことが寂しかっただけでしょ?
なんで、こうも。
ピッコロが居ない時に限って、彼が欲しくなるの?
この疼く感じ、知ってる。
ピッコロが欲しくてたまらない時の、熱。
「・・・・ぅ」
一度その熱に気づいてしまうと、寝るのはもっと難しくなった。
今からピッコロのところに行く?
でも駄目だ。皆それぞれの部屋だし、行ったら怪しまれる。
というより、行ったのがバレたら完全に次の日にからかわれる。
それは困るから我慢だ。
そう、我慢すればお泊りは1日だけなんだし、明日には・・・。
「ッ」
想象してしまって、また熱が上がる。
毎日一緒に寝てた?
ううん、毎日抱かれてたんだ。
抱かれてる時は恥ずかしくて、死んじゃいそうで、嫌って思うんだけど。
無くなると寂しい。
「・・・しょうが、ないよね・・・」
消えない熱を消すためには。
知識が無いわけじゃないけどやったことがなかった私は、布団の中でおずおずとパジャマのズボンを脱いだ。
「・・・・ふ」
する必要のないと思っていた行為。
そっと下着をなぞれば、そこは既に湿り気を帯びていた。
何度も何度も、なれない手つきでそこをなぞる。
気持いいけど・・・・ピッコロに触れられる時とは違う。
「ん、ぁ・・・・」
物足りない。
だから目を閉じて彼との行為を想象した。
いつも彼は私をどんなふうに触る?
私を愛するその指は、どんな風に動く?
私の熱に溢れるそこを意地悪くかき乱して。
確実に私を壊していく動き。
「ピッコロ・・・っ」
彼の名前を呼んで、ピッコロの熱を想象する。
変態?分かってるよ。
でもしょうがないじゃないか。
誰だってあるでしょ?
愛しい人を思えば、疼く夜だってさ。
「ぁ、ピッコロ・・・っ」
快楽はあれど、中々達することは出来ない。
なぜだかぐらい解ってる。この行為に慣れてないのと、ピッコロじゃないから。
「は、ぁ・・・」
少しだけ布団をずらした。
身体が熱くてしょうがなかったから。
そしてまたそっと手を伸ばす。
濡れた場所を乱す指は、ねっとりとした熱さに包まれていく。
「・・・っ、ん」
漏れかけた声を抑えた。
シーツに顔を押し付けて、快楽に夢中になる。
――――その時だった。
《随分と気持ちよさそうだな?》
「っ・・・!!!!」
声が聞こえた。
それは幻聴なんかじゃない。
彼の、声だ。
《忘れたわけじゃないだろう?俺の能力を》
遠見の術。
でもあの力は、天界から下界を見下ろすときにしか使えないはずじゃ。
・・・違う。
この技、遠見の術じゃなくてただの。
《テレパシーの一種だ。心眼、とでも呼ぶか?》
「・・・見るな!!」
《気を乱しておいて今更言われてもな》
「うるさいっ・・・!!」
《そんなに大声を出せば気づかれるぞ?》
「ッ・・・・」
ピッコロの姿は見えない。
心の中に響く声だけでも、羞恥を覚えた。
私からはピッコロの声だけだけど、きっとピッコロには私が見えてる。
いやだ。
いやだ、恥ずかしい。
《あれだけ1人でよがってて今更恥ずかしがるのか?》
「意地悪言うな・・・死にそうなほど恥ずかしいんだから・・・」
《別に恥ずかしがることじゃないだろう。俺が欲しかったんだろう?違うか?》
「・・・違わないですけど・・・」
《今日はしてやれんが・・・俺の声だけでも、お前が満たされるなら手伝おう。どうする?》
手伝う?
「手伝うって・・・?」
《イけなかったんだろ?俺が気持よくしてやる・・・さぁ、どうする》
彼が楽しそうに笑う姿が想象出来る。
喉を鳴らすような意地悪な笑い方を聞いて、私は口唇を噛み締めた。
疑問符でも、答えは一つしか用意されてない。
恥ずかしさで壊れそうになりながらも、私はそっと頷いた。
「ん・・・して・・・・?」
《良い返事だ・・・だが一つ言っておく。俺もお前がそんなことをするから・・・・だいぶ理性が保ててないんだ。だから、少し・・・楽しませてもらうぞ?》
「え、なにそれ、いまさらだね。いつピッコロが意地悪じゃない時なんてあったんだかー?」
《あれでも手加減してるということだ》
声だけなのに、ドキドキする。
私、もう、ピッコロに狂わされてるんだ。
「っは・・・」
《声だけで感じてくれるとは・・・嬉しいものだな》
「なに、それ・・・」
《支配欲ってやつだ。ほら、さっきみたいにしてみせろ》
「ぅ・・・」
《ゆえ?気持よくなりたいんだろう・・・?中に指を入れて、奥を触るんだ。出来るか?》
柔らかい口調でも命令は命令だ。
この快楽に乱された中、私に断るという選択肢が出せないことを知っていての言葉。
私は操られるようにしてピッコロの言うとおり指を蜜の中に埋めた。
そのまま奥のざらついた部分を強めにこする。
「ひ、ぁっ!」
《さっきより気持ちいいだろう?・・・お前の一番感じる場所だ、そこが》
「はぁあ、ん、んんっ」
《指を少し曲げてみろ》
「は、ぁああっ」
《気持ちいいか?》
「んん、んぅ」
思わず上がる声を飲み込んで。
さっきより数倍にも膨れ上がって襲う快感に、身を震わせた。
「ん・・・っ」
《そのまま空いてる方の手で胸も触れ》
「っ・・・・ぁ、ふ・・・」
もう逆らえない。
ただ従って服を消して、あらわになった胸にも触れる。
気持ちいい。気持ちいい。
私1人でするのとは、大違い。
目を瞑ればピッコロに犯されているみたいでそれがまた私を揺さぶる。
口唇を噛み締め、シーツの擦れる音を聞きながら指を動かし続けた。
《くくっ・・・夢中だな?》
「んぁぁ」
《気持ちいいか?》
「っ・・・・」
《答えないのなら終わるか》
「~~・・・気持ち、いいっ・・・」
《くくっ・・・》
意地悪。
《気持よくなっているくせによく言う》
「ぁ、はっ・・・や、いっちゃ・・・!」
《一回やめろ》
「っ・・・・!」
《手を止めるんだ》
「ぁ・・・そんな・・・・」
《意地悪は嫌なんだろう?やめてやっただけだが?》
「やだぁ・・・」
《ワガママだな・・・・》
快楽が突き抜ける瞬間、お預けを食らう私。
どこにいるかも分からないピッコロに、強請るような声を出す。
それでも許されない最後の快楽。
「ピッコロ・・・いかせて・・・」
《普段もそのぐらいおねだりしてくれればいいんだがな?》
「は、ぁっ・・・・」
《こら、勝手に動かすんじゃない》
「意地悪・・・やろ、ばーか・・・っ」
《・・・・ほう?まだ耐えれそうだな。いいだろう、そのまま動かしていいぞ。その代わりイくなよ・・・?》
「ッ・・・・は」
従う必要ないのかもしれない。
彼は目の前にいるわけじゃないし、強制力もない。
なのに身体はピッコロの言うことを聞いて、ギリギリ最後の快楽を得ない部分で留め続けた。
いきたくて仕方ないと疼く身体が、もっと思考を奪っていく。
「ぁ、もう、やだぁ・・・・っ」
《駄目だ。我慢しろ》
「や、ぁ・・・ピッコロ・・・・」
《・・・っそうだ、もっと俺の名前を呼んで、乱れろ・・・・》
「ピッコロ、ピッコロ・・・!!」
《いい表情だ・・・可愛いぞ・・・》
溢れ出る蜜は止まらない。
少し余裕の無くなったピッコロの声が、本当にずるいと思う。
だって、それすらも私を煽るんだから。
「ね、お願い・・・っ」
《何がだ?》
「いかせて、も、いきたい・・・っ」
《仕方ないな・・・なら、コレを使え》
ピリッとした痺れと共に、休ませていた手の中に何かが現れた。
ピッコロの言葉的にピッコロが出したんだろうが・・・これは。
決して使ったことがあるわけじゃないそれを見て、顔をひきつらせる。
「なっ・・・・」
《使い方ぐらいは知ってるだろう?》
「こ、こんなの、なんで知って・・・!」
《いやでも知識というものは入ってくるからな》
「へん・・・たい・・・っ!!」
《イきたくないなら別にいいが?》
「・・・いじわる」
《今更なんだろう?》
手に握らされたそれ。
ピンク色をした、いわゆる震える塊――――いわゆる、ローター。
《それを今まで触っていた部分にあてろ。ほら・・・それでならイかせてやるかもしれんぞ?》
意地悪くも優しい声。
勝手に震えるそれは、私側に操作のコントローラーはない。
「っ・・・・あぁ!!」
《声がでかいな・・・?聞こえるかもしれんぞ》
「ッひ、ん、んんっ・・・!!」
蜜あふれるそこに当てた瞬間、強く震えだしたソレ。
強弱をつけてまだ私を焦らす動きは、ピッコロが操っているんだろう。
ねぇ、もう、おかしくなりそうだよ。
ピッコロお願い。
お願い。
「いかせ・・・て・・・っ」
《・・・ちゃんと俺の名前を呼んで、強請れ》
「ピッコロ、いかせて・・・ピッコロ・・・っ」
《さぁて・・・どうするかな?》
理性や羞恥はもろく崩れていく。
「ね、お願いっ・・・・」
《なら当てるんじゃなくてそれを中に入れろ》
「っ・・・・はい・・・」
《当ててた部分も自分で触るんだ・・・出来るな?》
「っあぁ・・・!!や、壊れちゃ・・・っ!!!」
《おっと・・・いくなよ?》
イキそうになった瞬間、中に埋め込んだローターの振動が止まった。
指で触るだけでもいっちゃいそうなのに、イっていいという命令はくだらない。
強弱をつけて震えるソレの音だけが空間を支配する。
意地悪でも良い。
ピッコロの声だけでも聞きたい。
「や、ピッコロ、もっと、声・・・ちょうだい・・・・」
《・・・っ。なんだ?まだ意地悪されたいのか?》
「意地悪、でもいいよ・・・も、ピッコロの、声が欲しい・・・もっと・・・聞かせて・・・」
《ゆえ》
「ひ、あ・・・!」
《ゆえ。ゆえ・・・声だけで感じてくれるとは、本当に可愛いな・・・》
「っ・・・あぁあ・・・!!」
お願い、ピッコロ。
私の心の中もどうせ見てるんでしょ?
私の全部、ピッコロのものだよ。
どこにいてもピッコロが欲しいぐらいに、私は狂ってるんだよ。
だからお願い。
お願い、いかせて。
「ピッコロぉ・・・・」
《しょうがないな・・・?》
「ん、あぁあっ」
《俺の名前を呼びながらイけ。ほら・・・っ》
「ピッコロ、ピッコロ・・・っ!!んあ、んん――――っ!!!」
突然強くなった刺激。
一気に快楽の奥底を突き抜けた私は、声を出さないよう布団に顔をうずめて耐えた。
そして後からくる、独特の気だるさ。
ふっと中から消えたローターを感じながら、恥ずかしさからピッコロに怒りを向ける。
「っは・・・・意地悪、変態、サド、馬鹿」
《気持ちよさそうにしていたくせにか》
「・・・ばか」
《これで寝れるか?》
気遣う言葉に、私は魔法で服を戻した。
恥ずかしさを少しでも消すためにシーツと布団も取り替える。
「・・・・ねれ、る。ピッコロは?」
《お前のせいで少し寝れそうにないが・・・良い。明日楽しませてもらうだけだ》
「・・・ごめん。ありがと、ね」
《フッ・・・お前があんな風に俺の名前を呼んで乱れていれば、手を出したくなるだろう?俺がしたくてしただけだ。おかげで良いモノが見れた》
「っ~~~~!!うるさいばか!!」
器用な能力をこんなことに使いやがって。
少し眠気が襲ってきたけど、私はピッコロに話しかけた。
新婚さんなんだし、甘えるぐらい許してよ?
「ね、ピッコロ・・・・」
《なんだ?》
「寝るまで、話してたい・・・な」
《・・・あぁ、俺もそう思っていた》
遠回しに、”寂しかった”って言ってくれてるのかな。
思わずニヤけた私は、眠くなるまでずっとずっと話をしていた。
次の日、隣の部屋だったブルマが、少し質の変わったシーツと布団に気づいて私をいじりにくることも知らずに。
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