いらっしゃいませ!
名前変更所
痛みで狂いそうになった私を、暖かい気が包んだ。
それはとても大きな気で。
何とか意識を引き戻した私の目に映ったのは、鋭い目つきの悟飯だった。
「もう、ゆるさないぞ・・・・」
「・・・ごは、ん・・・・?」
「・・・・少し、ここで待っててください」
悟飯はそう言うと私を地面に寝かせ、セルに一歩近づいた。
セルは満足気に目を細め、そんな悟飯を余裕の表情で見ている。
それが続いたのは、次の一瞬まで。
悟飯はまったく目に見えないスピードでセルの手から千豆を奪いとっていた。
「・・・・!?」
私もセルも、気づくのに一瞬遅れるほどのスピード。
しかも悟飯はその一瞬で私のところまで戻ってきて、もう一度私を抱え直していた。
「ゆえさん、大丈夫ですよ」
また、一瞬の移動。
「ピッコロさん、ゆえさんをお願いします」
「あ、あぁ・・・・」
次に視界を認識した時には、私はもうピッコロの下に寝かされていた。
その手に握られていた千豆もピッコロ達に渡して、セルの方へと戻っていく。
あれが、悟飯。
あれが・・・悟飯なの?
「大丈夫か、ゆえ」
「うあぁ・・・ひでぇ傷・・・!!」
殺気立った悟飯の目は、いつもと違う。
戦闘を好んでいるというより・・・残酷な、目。
悟飯、どうか無茶しないで。
私にとって悟飯も、大事な大事な人。
「ごは、ん・・・」
「おい、ゆえ・・・!?ゆえッ!!!」
「ゆえちゃん!?おい!ピッコロ、早く千豆を!!」
「食え、ゆえ。頼む、食べてくれ・・・っ!!」
千豆を食べるより前に、私の意識はそのまま沈んだ。
目を開けたら絶望か希望か――――全てを見届けられないことへの苛立ちに苛まれながら、私は闇に身を任せた。
目を開けたら、この光景だったってのは2回目な気がするなぁ。
視界の中に映った神殿に、一応地球が残っていることを知ってホッとする。
「う・・・・」
「ゆえさん!!起きたんですね!?」
「ぐふぅっ!?」
起きてすぐ、また花畑に行きそうになった。
私を殺す勢いで飛びついてきた正体を見れば、いつも通りの悟飯がニコニコと笑っている。
私がみたあの悟飯は、夢だったのかな?
そう思いながら悟飯を抱きしめ返した私に、ピッコロが全てを教えてくれた。
あの後悟飯がセルを圧倒したこと。
その際にセルが自爆しようとして、悟空が死んでしまったこと。
そして完全に、セルが消えたこと。
「悟飯が、倒したの・・・?」
「えへへ・・・」
「うひゃー・・・さすが兄弟子。まーた先こされちゃったなぁ」
正直、その戦いを見たかった。
情けない話だ。
戦いに負けて、ぶっ倒れて、最後を何も見れないなんて。
まだ覚醒しきれてない頭を振って何とか立ち上がる。
ちょっとふらついた身体を支えてくれたのは、ピッコロのたくましい腕だった。
「バカヤロウが」
「何度目だろうなぁ・・・ピッコロに怒られるの」
「お前が反省していない証拠だな」
「・・・す、すみません・・・」
「別に謝らなくて良い。人との約束が守れないやつにはそれなりの罰を与えてやるだけだ」
「うぐ・・・・っ」
何も言い返せない。
まぁ、無茶するなってのは約束だったし。
破ったのも私だ。
それに今回は上手くいったから良いだけ。
もし悟飯が上手く覚醒しなかったら、私は殺されていたかもしれない。
そう思うと何も言えない。言い返せない。
ただ黙ってピッコロの言葉に頷き、罰を受ける覚悟を示す。
「・・・いい子だ」
「う・・・」
小さく、私にだけ聞こえる音量で囁かれた言葉。
思わずドキッとしてしまって座り込むと、ピッコロは何事も無かったかのように私から離れてデンデへと向き直った。
「ゆえも起きたことだ。さっさとドラゴンボールでセルに殺された奴らを生きかえらせるぞ」
ピッコロの言葉にデンデが頷く。
デンデの前に並んだ7つのドラゴンボールが、静かに光りだした。
シェンロンが復活したってのは聞いてたけど・・・復活した後を見るのは初めてだ。
本当に上手く復活してるのかな?
そう思う気持ちはデンデも同じなのだろう。デンデの表情が険しくなっていく。
「いでよドラゴン・・・そして願いを叶えたまえ・・・」
7つのドラゴンボールから放たれた光が姿を変え、見覚えのある存在を創りだした。
シェンロン。
紛れも無いシェンロン。願いの神様。
現れたシェンロンは優雅に私達を見下ろすと、お決まりの言葉を言った。
「さぁ、願いを言え。どんな願いでも2つだけ叶えてやろう」
一つ目の願いは”セルに殺された人たちを生き返らせる”こと。
その願いはすぐに叶えられ、地球上に魂が増えていくのを感じて思わず笑みが零れた。
でも、悟空の気は――――感じない。
ピッコロも私と同じように気を探っていたのだろう。
私と目を合わせ、残念そうに首を振った。
「孫は・・・生き返っていないようだな」
「うん・・・・」
シェンロンは一度生き返らせた人間を蘇らせることは出来ない。
それでも何とか悟空を生き返らせようと考えていた私達に、デンデが嬉しそうに声を上げた。
「そうだ!ナメック星のドラゴンボールに頼めばいいんですよ!」
ナメック星のドラゴンボール?
えーっと。そういえばどこかで見たような気がするな。
記憶の中をめぐり、昔の戦いの後にナメック星のドラゴンボールを使っていた記憶を思い出した。
名前は、ポルンガ。
あいつだったら何度でも生きかえらせることが可能らしい。
「なるほど、じゃあ、誰かをナメック星に連れてってもらうのを願いにすれば・・・」
<おーい!!皆、ちょっとまってくれー>
次の願いを決めようとしていたその時。
聞き覚えのある明るい声が、天から響いた。
「悟空?」
<あぁ、あの世から話してんだ!皆、オラのこと、生き返らせなくていいぞ!>
「え・・・・?」
悟空のとんでもない発言に、悟飯の表情が曇る。
そんな悟飯を知ってか知らずか、いつも通りの脳天気な悟空が言葉を続けた。
<オラ、地球にいると悪いやつばっかり引きつけっちまうみたいだからなぁ・・・・あ、でも別に犠牲になったつもりはねぇぞ?こっちで特別に身体を残してくれるっちゅうから、ここで修行するんだ!>
ほんと、馬鹿だ。
その選択で地球が今後危険じゃなくなるなんて保証はないのに。
悟飯はともかく、チチはどうするつもりなのさ。
また泣いちゃうよ。
チチだって普通の女だってのに。
やれやれと首を振る私に、ピッコロもため息を吐いた。
ああいう奴なんだと理解しているような表情が、少し優しげなのが悔しい。
<ごめんな、悟飯。チチにも悪いって伝えててくれ・・・じゃあな!>
「お、お父さん・・・・」
悟空の声が消えて、静寂が辺りを包んだ。
聞こえるのは皆の悲しげな息遣いと、シェンロンの居心地悪そうな感じのボヤキ。
「あ、あの・・・・願いは・・・・」
シェンロンの言葉に皆が顔を見合わせる。
二つの願いで生きかえらせることだけを考えていたから、他の願いが思いつかないのだ。
あれやこれやと考えている内に、ヤムチャが頭をかきながらシェンロンの前に歩み出す。
「いやさー、今付き合ってる彼女がちょっと高いネックレスをほしがってて・・・だめ?」
シェンロンに言うよりも前にピッコロ達に視線を移したのは正解だと思った。
明らかに「なんてくだらない願いを」って感じの目で睨むピッコロに、ヘタすれば殺されるところだっただろうから。
・・・とはいっても、特に願いがあるわけでもなくて。
もうせっかくだからヤムチャの願いにしちゃえば?と言いかけた私を、ピッコロが呼んだ。
「ゆえ」
「んう?」
「お前の悪を取り除いてもらうことは出来んのか?」
あまりにも、意外な言葉だった。
私の悪を取り除く?
つまり、悪魔じゃなくなるってこと?
確かにそうすれば悪に怯えること無く力を使えて、自由に出来る。
だけど・・・。
「それは、出来ん」
「知ってるよシェンロン・・・」
「そ、そんな・・・ダメなんですか?」
「・・・・天使や悪魔の力はとうに私の力を超えている。どうこう出来る次元ではない」
予想通りの応えだった。
同じ神の領域の存在。
それをどうこうするには、相当な力が必要になる。
皆が肩を落とす中、予想していた私はいつも通りに笑ってみせた。
「別にいいんだよー?私悪魔になって後悔してないからさ」
そう言ってピッコロの方を振り返る。
「皆にも会えたし・・・ピッコロと、会えたし」
「・・・・フン」
あーあ、また冷たい反応しやがって。
皆の前だとすぐツンケンするんだから。
またシェンロンが置いてきぼりを食らい、居心地悪そうな表情をしている。
これ以上待たせるのもあれだし、帰ってもらおうかと思った時、クリリンが意を決したようにシェンロンの前に歩み出た。
「なぁ、シェンロン・・・人造人間18号と17号を元の人間に戻すこと・・・できるか?」
クリリンの言葉に、シェンロンはしばらく考えこむ。
緊迫した空気が流れた後、シェンロンは大きく首を横に振った。
「不可能だ。彼らの力も同じく、私の力を大きく超えている」
シェンロンは願いを叶える神。
同時に、自分の力を越えるものに対しては制限が掛かってしまう。
万能に見えて、弱点があるんだねやっぱり。
1人で納得していた私をよそに、まだ納得しきれていない様子のクリリンがもう一度シェンロンを見上げた。
「なら、あの2人の中にある爆弾を取り除くことって・・・できるかな?」
クリリンの言葉にシェンロンが頷く。
「それならば可能だ」
「じゃあ・・・頼むシェンロン!」
「分かった」
シェンロンが光を放ち、何も変化の無い時間が過ぎた。
しばらくしてからシェンロンは首を上げ、満足気に言う。
「願いは叶えてやったぞ・・・・では、さらばだ」
私達には願いが叶えられたのかも分からない。
でもクリリンが嬉しそうだったから、良いやって思えた。
にしても、なんでクリリンはそんな願いをしたんだろう?
私の疑問を天津飯も抱いていたのか、私よりも先に天津飯が疑問を口にした。
「お前、なんで18号だけでなく17号まで?」
「え?だ、だって・・・・俺確かに18号が好きだけど・・・18号には17号がお似合いじゃないか?」
クリリンってば本当に優しいなぁ。
照れくさそうに笑うクリリンを見て、ピッコロは不思議そうに唸る。
「これも恋愛か・・・俺には分からん」
正直な感想に思わず笑ってしまった。
ま、そうだよね。ピッコロには恋愛はできるけど理解はできてないと思う。
感じる感情の一つ一つが、恋愛かも?ってなだけで。
彼自身は独占欲とか嫉妬欲の塊だし。
だからデートとかそんなことしてくれない。
でもそれでもいい。ただ彼が衝動のままに求めてくれるものだけで良い。
そんなことを思いながらピッコロを見ていると、私を押しのけてヤムチャがピッコロに食って掛かった。
「なぁにが恋愛分からないだよ!こんっなカワイコちゃん彼女にしておきながらさ!!」
「・・・愛しいという気持ちはわかるが、恋愛は分からん。元々俺達はそういうことをしない種族だからな」
愛したい。自分のものにしたい。
ピッコロの恋愛はその二つがほとんど。
たとえば私が拗ねて怒ったとしても、どうすればいいか分からずにオドオドしてしまうと思う。
ゴキゲンを取ればいいとか。
何故怒ってるのかとか。そういう恋愛としての駆け引きが分からないっていう意味だ。
「ず、ずるいぞピッコロ・・・!こんな可愛いゆえちゃんを独り占めしておきながらそんな!!贅沢な!!・・・・なぁゆえちゃん。俺なら毎日デートに連れてったりしてやるぜ!?」
「あ、いいです全然」
「っ・・・・!?」
「瞬殺だよ・・・あ、ヤムチャさん倒れた」
何も言えない私達は、苦笑しながら顔を見合わせる。
すると急に神殿の柱から人影が飛び出し、私達を睨みつけた。
突然のことに拳を構えるが、その正体をみた私達はそれぞれすぐに構えを解く。
だってそれは、さっきまで噂されてた18号だったから。
「ば、ばーか!!」
18号の罵倒は私達ではなく、真っ直ぐクリリンに向けられていた。
真正面から馬鹿と言われたクリリンは、がっくし肩を落とす。
「17号は・・・私の双子の弟だよ!!!!」
「へっ!?」
「だからって調子に乗るなよこのタコ!!!」
あ、やばい、ニヤケそう。
顔を真っ赤にして怒鳴る18号がツンデレにしか見えなくて、私は1人顔を隠した。
凹むクリリンと、それを睨む18号。
並んだらお似合いだろうなぁ・・・なんて妄想してたら、18号が去り際に小さな声で呟いた。
「またな」
消えていく18号の姿。
確かに聞こえた、「またな」という言葉。
あの、18号が、またなって言ってた。
その意味に気づいた私はクリリンよりもテンションを上げ、クリリンの肩を揺らした。
「ちょっと!!!脈ありなんじゃないの!?またなって言ってたよ!?」
「うわぷ!?ゆえ!?ちょっとあの!」
「18号と付き合ったら報告してよ!?ちょっと18号と色々話したいんだから!」
クリリンと18号が並んでいるのを見たいのもあるけど、実を言えば本音は後者。
戦える女性ってのがあんまりいなかったから、18号は貴重な戦う女性仲間だ。
話、合いそうだし。
ワクワクしちゃうなー。
「むふふー」
「なんか俺よりゆえの方が嬉しそうだな・・・」
「18号可愛いしかっこいいし、ステキだもん」
「おいおい・・・・」
そんなくだらない話を続けていたら、いつの間にか太陽が沈みかけていた。
さて、と。これから皆どうするんだろう。
そう思って皆の今後を聞けば、皆適当だった。
悟飯とクリリンとヤムチャは一旦亀ハウスに。
天津飯はこのままチャオズを連れて修行の旅に出るんだとか。
ピッコロと私は、このまま神殿で暮らすことになった。
トランクスはC.Cに戻って未来に帰る準備をするらしい。
「・・・・じゃあ、またな!」
なんだか、新鮮だ。
今の今まで戦っていたのに、皆目的をなくして解散するこの光景が。
・・・不思議だ。
嬉しいはずなのに少し寂しい。
だからって別に戦いを望んでるわけじゃないけど。
「ゆえ。ピッコロさん。ありがとうございました」
最後まで残っていたトランクスが、私達に頭を下げた。
一回死んだらしいトランクスの服は、思ったよりボロボロになっている。
そんなトランクスを引き止めて、軽く魔法を掛けてあげた。
服に空いていた穴が塞がり、汚れも綺麗に取れる。
「ブルマがびっくりしちゃうから、ね」
「・・・・ありがとう」
トランクスの瞳がどこか切なげで。
思わず首を傾げてしまった。
「どうしたの?」
少し微笑んだ後、急にトランクスが私を抱きしめる。
ピッコロとは違う温もりにびくっと身体が震え、同時にピッコロが気になってしまった。
まぁ、でも。
もうすぐでお別れだもんね。
・・・トランクスは、誰もいない、地獄の未来に帰らなきゃいけない。
「トランクス」
「ゆえにあえて本当に良かった。自己満足だけど、俺はお礼をいうことが出来る」
「え?」
「ありがとう、ゆえ。未来でもここでも・・・ゆえが俺の心の支えだった」
未来は分からないとして、ここで支えになった覚えが全然ないのが辛いよ。
ふざけ合ったり、修行で殴りあったりしたぐらいじゃない?
そんなの、悟飯達とだってしたはず。
「私が特別何かしたことなんて、ないよ?」
「未来の君も、そういっていたよ。でも俺は・・・いや、皆は、君のそんな明るい所に支えられていたんだと思う」
そう言ってもらえると、ちょっと嬉しい。
でもシリアスなのは苦手だから、私はそそくさとトランクスを引き剥がした。
「ったく!そういうのはちゃっちゃと未来を平和にしてから言いにきてよね!」
「ゆえ・・・」
「待ってる!ね、ピッコロ」
「・・・あぁ、頑張れよトランクス」
「・・・・はい!!」
最後には元気な笑顔で飛び去っていったトランクスを見て、安心する。
同時にアイツ最後まで私には敬語使わなかったな、とか。どうでもいい憎らしさも感じた。
誰もいなくなった神殿は静かだ。
いるのは私とピッコロと、神様とポポ。
戦い合う必要なんてなくなった。
本当の、平和。
「いやー、なんか急に静かになっちゃったね」
「あぁ・・・だが、また明日からはいつも通りだ」
「・・・・え?」
いつも通り?
その言葉に嫌な予感を感じた私は、ゆっくりとピッコロを見上げる。
「どういう、意味ですかねそれ」
「・・・まさか貴様、修行をサボる気か?」
「ええ!?修行すんの!?平和になったのに!?」
「平和になったからといって修行を怠けていい理由にはならん!!」
「ええーーー!?悟飯は帰ったじゃん!?」
「悟飯には悟飯の家庭があるだろうが。だがお前はここが家だ・・・俺といる以上、1日たりとも怠けさせはせんぞ」
お、おかしい。それはおかしい。
せめて2日に1回とかにするべきだ。
いや、3日に1回?
とにかく休息が必要だと思うんだ、人間には。
「お前は人間じゃないだろうが」
「そこじゃない!!そして心を読むな!!」
むかついて殴りかかっても、軽く受け止められるのは分かってる。
だけど殴らないとやってられない、この腹立たしさ。
いくら暴れても怒鳴ってもまったく効果は無いようで。
むしろピッコロの表情がどんどん険しくなっていることに、私は気付かなかった。
気づかないまま、暴言を吐きつづける。
「大体悟飯には優しいのに私には厳しいんだよ!悟飯贔屓か!!確かに悟飯可愛いから分かるけむぐぅっ!?」
大きな手で口を塞がれた。
もごもごしながらピッコロの表情を見れば、サッと血の気が引く。
「・・・・何か言ったか?」
「イエ、何も問題ありません師匠!」
「あぁ、いい子だな」
「あざっす!!・・・・ごふっ!?なんで!?なんで殴った!?」
照れ隠しでふざけた受け答えをした私に、ピッコロの拳が落ちた。
「むかついた」
「ええ!?」
「さっさと神殿に戻るぞ。・・・今日はゆっくりしたいだろう?」
痛みに蹲る私を抱えて、神殿の中に入る。
後ろからデンデとポポの笑い声が聞こえてきて少し恥ずかしくなった。
ああ、でも、本当に。
平和なんだ。もう戦わなくて良い。
ピッコロを失う恐怖も。
未来のようになってしまうんじゃないかって思う恐怖も。
無くなった。
今日から、新しい、誰も知らない未来。
「・・・ピッコロ」
「・・・」
「明日からまたよろしく」
「後悔するなよ、その言葉を」
それはどっちの意味だろう。
修行?
それとも。
「どっちも、だ」
ああ、やっぱり?
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★海賊 ハート泥棒
【DB】 ★DB 永遠の忠誠(原作・アニメ沿い連載) ★DB 愛知らぬが故に(原作・アニメ沿い連載) ★DB プラスマイナスゼロ(短編繋ぎ形式の中編) ★DB(短編)