いらっしゃいませ!
名前変更所
恋なのかも分からない感情に惑わされて。
魔族であるアンタに狂わされて。
「おかしくなりそう」
崩れた世界。
消えていく生命。
それらを見ながら生き延びて、愛しあう私達は狂ってるのかな。
本当に愛し合ってる?
それとも生命本能?
「黙ってろ」
「っあ・・・・」
手足を縛られた私に自由はない。
当たり前だ。
私はついさっきまで、悪魔となって暴れまわっていたバケモノなのだから。
ピッコロを守るために力を解放しすぎて悪魔になった。
狂ってしまう前に殺してくれと頼んだ。
頼んだのに、どうして。
どうして?
なんでアンタは私を愛してる?
「俺がお前を殺せると思ったのか?」
「殺さなきゃ、世界が壊れるだけだよ・・・」
一時の快楽に惑わされて意識が戻ってるだけ。
いづれまた悪魔となって暴走するのは、分かってることでしょ?
ピッコロの瞳に映った私の目も、ピッコロと同じように赤い。
「ねぇ、ピッコロ、私を、殺して」
狂っちゃう。
殺したいと叫ぶ。
私の身体が崩れていく。
悪魔だ、そう。
私は、悪魔なんだ。
「殺して・・・・」
本当は嫌だよ。
死にたくないよ。
でもダメなんだ。
私はピッコロを、たとえ一時しのぎでも守れた。
それだけで、満足だから。
「黙ってろと言っただろうが・・・俺のいうことが聞けないのか?」
「あぁっ!!」
「そうだ・・・・お前はそうやって鳴いてれば良い」
「ぁ、ピッコ、ロ・・・・!」
深く深く。
欲望が私を犯す。
「っは・・・お前はたとえ死んでも、この俺のものだ」
「・・・っあ、ひぅ、当たり前、だよ・・・ピッコロ・・・っ」
私が主として認めたのはピッコロだけ。
心を、身体を、全て受渡したのもピッコロだけ。
これ以上、何を望むの?
最後だからなんだってあげる。
全てを、あげる。
「ならお前の身体を、命を、その魂すらこの俺によこせ」
快感に揺さぶられながら、ゆっくりと彼の鋭い爪が私の首にかかる。
じんわりと伝わる熱い痛みに、何故か怖さではなく快楽を覚えた。
赤い目。
鋭い牙。
私を貫く、欲望の熱。
蝕んでいくそれが愛しい。
「ピッコロ・・・っ、あ、私の、全てを、骨まで、全部・・・・っ」
「あぁ・・・俺が食らってやる。お前の全てを、そして」
”お前は俺の中で、生き続けるんだ”
囁かれた言葉と同時に、首筋に鋭い痛みが走った。
ああ、食べられてる。本当に食べられてるんだ。
血が流れていく感覚すら、今の私にとっては幸せの一つ。
最後まで奥に刺さる快楽を感じながら私は目を閉じた。
ああ、きっと、これは夢なんだ。
起きたらきっとピッコロとまた、こうやって、愛し合っ―――――。
「・・・・生まれ変わっても、俺は、またお前と・・・・」
闇に意識が落ちた瞬間。
汗か涙か分からない液体が、私の頬を流れたような気がした。
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