いらっしゃいませ!
名前変更所
無茶無謀。
馬鹿。
そこら辺の言葉が似合うのは悟空だけだと思っていたが、最近ではそれがゆえに一番当てはまることを知った。
「もー!寝かせてよっ」
「断る」
今日のパーティでビルスに殴りかかりに行った時。
地球のために天使になって戦った時。
その全ての行動に、俺は胸が締め付けられた。
こんなにも心配することがあるだろうか。
実力が見えないからか?それとも、なんだ。
俺の手元から、離したくないからか。
「俺がどれだけ心配したかを、その身に味わって貰わんとな」
「わ、私だって心配したんだぞ!ビルスに突っ込んでっちゃうんだから・・・!」
「なら、お前も俺に味合わせればいいだろう?」
「ど・・・・どうせそんなことしても、ピッコロは喜ぶだけでしょ!」
「さぁ、どうだろうな?」
「い、言いながら触んなっ!」
ピシッと尻尾で叩かれたが、意味など無い。
逆に尻尾の根元を掴まれてゆっくりと撫でる。
もぞもぞと何かを我慢するように動き始める身体。
俺はそれを、容赦なく押さえ込んだ。
「ちょっと、だめ、尻尾は・・・!」
「サイヤ人の尻尾と同じで弱点なんだろう?鍛えんとな」
「っ~~~!!ぁ、い、いいの、戦闘中は魔法で守れば・・・ひぅっ」
「その力を別なところに回せばもっと強くなれる」
「なんだその変な宗教みたいなセリフは・・・っぁ、触るなぁっ・・・・」
無意識に震える身体。
震える手が俺の服を掴む。
胸元を伸ばすようにぐいっと引っ張られ、俺は苦笑しながら上着を脱いだ。
露わになった俺の身体に、ゆえがうっとりと頬を寄せる。
「ん・・・っ」
「フッ・・・嫌だったんじゃないのか?」
「煽った、くせに・・・・」
「なら素直に抱かれてろ」
「しょうがないなー」
いつもの適当な会話もしながら。
進んでいく行為はもう止められない。
「いつ見ても綺麗だな」
「嘘、つき」
「俺がそんなくだらない嘘を吐くと思うか?」
魔術で消した服の中。
牙を立てたら穴が開いてしまいそうなほど柔らかい肌に、舌を這わせる。
特別綺麗というほどではないのかもしれない。
だが俺は、こいつのこの肌の感触が何よりも好きだった。
思わず口の端が上がる。
気付かれぬよう胸の先端に唇を這わせれば、ぴくっと大きく身体が跳ねた。
「っは!ぁ・・・・」
甘い。
実際は味などしないのだろう。
分かってはいるが、舌に感じるそれは俺に甘さに似た何かを伝える。
段々と硬くなっていくそれ。
味わうように何度も何度も舌で舐め上げる。
「ゃ、ピッコロ・・・っ」
「・・・・なんだ」
「んんっ、キス、したい・・・」
甘い声が俺を誘った。
誘いのまま俺は顔を上げ、唇を重ねる。
「っん」
相変わらずゆえはキスが下手くそだ。
呼吸が上手く出来ないのか、深く口付けていると苦しそうにもがき始める。
「・・・・ぷはっ!ちょ、苦しいって・・・!」
「お前が強請ったんだろうが」
「し、死ぬまでやれなんて言ってないから!」
深く息を吸い込むゆえを見つめ、俺は隙だらけのその両手をベッドに押さえつけた。
突然の俺の行動に、ゆえは怒る様子もなく目を瞬かせる。
こいつがキスが下手くそな理由は息だ。
俺とキスをするときに緊張しているのか、呼吸が上手くできていない。
なら、それが出来るようになればいい。
どうやって出来るようになるか。
そんなの、簡単なことだ。
「おい」
「ひゃ、はい」
「キスの最中に呼吸を止めるな。だから苦しくなるんだ」
「そ、そんなこと言われたって!・・・ど、ドキドキするし、緊張するし、その」
「なら慣れろ」
「そんな簡単に慣れれたら苦労してな・・・っ」
「慣れさせてやる」
加虐心を煽る慌て方に、俺は魔族の血が疼くのを感じた。
騒ぐゆえを無視し、もう一度唇を合わせる。
何度も何度も。
深く、味わうように。
苦しいと訴えても、唇を離すギリギリのところまでしか許さない。
息を吸ったのを確認し、また容赦なく舌を滑りこませる。
「ん、んん」
苦しそうな声が俺を誘う。
死ななければいいと、貪り続けた。
早く鼻で息が出来るようになれば良い話だ。
「んんっ!!ん~~~っ!!」
「・・・・”早く鼻で息をしろ。死ぬぞ?”」
「”無理ッ!!死んじゃう!早く、離して・・・・っ”」
「”死ぬと思えば出来るだろ?”」
「ん、ふっ」
唇を離さず心の中で話す。
俺が離さないことを知ったのか、ゆえが少しずつ鼻で息を吸う。
俺に息が掛かるのを気にしているのだろうか。
すごく小さく吸って吐いてを繰り返していて、結局は苦しげなままだ。
「”下手くそが。思いっきりいつも通りに呼吸をしろ”」
「”うる、さいよ・・・・”」
「”そのままでは死ぬぞ”」
「”そう思うなら、キスを、やめ・・・・”」
「”断る”」
頭を引こうとしたゆえの後頭部を押さえつけ、口づけを深める。
逃すわけがない。
唇に伝わる柔らかい感覚を、離したくないんだ。
何分でも、何十分でも。
味わいたくなる温もり。
「っは・・・!」
何分味わっただろうか。
やっと唇を離した俺は、呆けた顔で俺を見つめるゆえを見下げた。
「くくっ・・・すっかり出来上がった表情だな」
「ずるい、よ」
「なんだ?まだ足りなかったか?」
「唇取れちゃう」
「そんなので取れるわけないだろ」
話しながらも、何度も唇を合わせる。
ウットリとした表情のゆえに、たまらなく欲情した。
唇を甘咬みしながら手を下に伸ばす。
少し抵抗が見せたが、そんなのが俺の前で通用するわけがない。
伸ばした手に感じる熱い熱。
言い訳出来ないほどの、蜜。
「んっ!ぁ、ふっ」
「熱いな・・・・」
「ピッコロだって・・・・っ」
仕返しのつもりか、ゆえの手が俺の熱に伸びた。
わざと煽るように動き始めたその手に、俺も負けじと蜜の出処を愛撫する。
「は、ぁっ」
「くっ・・・・」
お互いに向き合って。
大事な部分だけを触り合う。
いやらしい、行為、光景。
もちろんのこと、理性はもう崩壊している。
「ぁ、やっ!あぁあ、ひぁ・・・!」
「ここか・・・?」
「やだ、や、そこはっ・・・ぁ、あぁ、んっ!」
「っ・・・」
ある一点。
弱点だと分かっていたその場所で指を曲げれば、ゆえの腰が大きく跳ねる。
同時に俺の熱を握っていたゆえの力が強まり、思わず息を呑んだ。
「っは・・・」
「ピッコロも、気持ち、いい?」
「・・・・あぁ」
「ぁ、んん!はっ・・・私も、気持ちいっ・・・」
「・・・・もっとよくしてやる」
「あ・・・っ!ひぁ!?や、だめ、あっ、やぁ!」
「ダメ?何がどうダメなんだ?」
「~~っ、あ、ン!」
ゆえの足の間に自分の足を挟んで広げさせる。
そして中に突き立てる指を2本に増やし、感じる部分を重点的に刺激した。
空いたもう片方の手は濡れる泉の上にある蕾を押しつぶす。
それだけでゆえはイヤイヤと首を振り、腰を引いて逃げようとした。
「こら、動くな」
「そんっ・・・な、ぁ、こといわれ・・・あ!ても・・・っ!」
お互いのいやらしい水音が耳すらも犯す。
ゆえはそれが恥ずかしいのか、俺の熱に触れる手をそっと緩めた。
その隙をついてゆえの中から指を引き抜き、足を思いっきり広げて持ち上げる。
「っは・・・!」
「忘れてるようだが・・・これは仕置きだぞ、ゆえ」
「ッ!!」
蜜の入り口に熱を宛てがって。
逃げようとする腰を押さえつけ、一気に突き入れる。
「ひ、ぁあ、あぁああっ!!!」
「いつまでも・・・生ぬるい快感だけじゃお仕置きにならないだろう?」
「あっ、あぁっ!ン・・・!ひぁぁぁ・・・・っ!?」
奥に当たる感覚。
熱さと締め付けで、俺の全てが持って行かれそうになる。
それを我慢して俺は息を吐き、ゆえの尻尾を右手で撫でた。
空いてる左手で蕾をいじり続ければ、一気に襲った快感に、ゆえが目を見開く。
「あぁああ!!だめ、やだぁああっ・・・・!あ、ひっぅ!!」
「そんな力じゃ、やめて欲しいなんて本当は思ってないんだろう・・・・?」
「ぁ、だ・・・っ!いっちゃ・・・・っ!!!」
「好きなだけイけ。俺の前で狂え。それが仕置きだ・・・ほら。我慢するなよ?」
「~~~あぁあああっ!!!はっ・・・あぁっ、ン!?」
涙をぼろぼろ零しながら俺の手を止めようとするが、そんな力じゃ止められるわけもない。
一気に突き抜ける快感で、もう俺の声を聞く余裕すら無いようだ。
まぁ、無理もない。
尻尾も蕾も彼女にとっては地獄のような快感を味合わせる場所なのだから。
「ピッコ、ロっ!あ、待っ・・・!」
「なんだ?」
「や、イった、ばっか・・・あぁああっ!!奥、やだぁ・・・っ!」
動くたび水音が増していくのが分かる。
奥に思いっきり突き立てるたび、理性を失ったゆえの声が俺を誘う。
「っは・・・奥が、いいのか・・・?」
「だ、め・・・!お願い、ピッコロぉ・・・・」
「何のお願いだ?何をしてほしい」
「も・・・・奥、だめ・・・・っ」
「くくっ・・・そのお願いは聞いてやれんな?本当に嫌なら、感じないはずだろう?」
そう言いながら思いっきり腰を打ち付けた。
ヒクヒクと内側が俺を強く締め付け、彼女の何度目かの限界を教える。
「っは、ぁあ・・・・ッ!!」
「何度目だ?ったく、見ろ。ぐちゃぐちゃだ・・・・」
「見せん、なぁっ・・・!」
溢れだした蜜を指で掬って目の前に突きつけた。
見せるなと言いながら、ゆえの目は俺の指をしっかり見ている。
煽られる加虐心。
そのまま見せつけるように指を咥え、蜜を味わう。
不思議な味。
美味しいとは言えないが、それが俺の欲を満たしているのは間違いない。
「~~~~!!馬鹿、なにして・・・っ」
「もったいないだろう?お前のだ」
「ふざけ・・・っんぁあぁあ!!ひ、ぁぁうっ!!」
「っは・・・・そろそろ、俺も・・・・」
もう限界なのは俺もだった。
尻尾や蕾をいじってた手を腰に回し、がつがつと奥を突いてやる。
「っひ、あぁああ!!や、また・・・ぁ、ぁあぁっ」
「くっ・・・一緒に、いくか・・・・?」
「ぁ、ちょうだい、ピッコロ、いっぱい・・・・」
「っ・・・・」
俺達の行為に新しい命は宿らない。
その虚しさをかき消すようにゆえはそうやって強請るんだ。
心の中でそのことを罪悪感として持ってるのも分かってる。
だからそれをかき消すように、壊すように。
俺は奥の奥に自分の欲望を放った。
「っ―――――ひぁあぁああ!!!」
「っ・・・ぐ・・・・」
注いでいく熱の感覚。
ぼーっとした表情のゆえを撫でながら己を引き抜けば、どろっとした液体が零れ落ちた。
あぁ、マズイな。
何度してもやはり飽きない。
その光景に欲望が沸き立つのは、簡単なことだった。
「ピッコ、ロ・・・・?」
「もう一度・・・いいか?」
「・・・・ダメっていってもするくせに。お仕置きじゃないならいいよ」
「此処から先は俺の欲望だ」
「欲深すぎ」
「魔族だからな」
「・・・・そう、だね」
このまま、また、平和に溺れていこう。
いつまでも変わらぬこの関係があれば、俺はもう何も・・・・。
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