Erdbeere ~苺~ 暑い、熱い、アツイ 忍者ブログ
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2015年06月03日 (Wed)
桐生夢/R15/甘/ほのぼの/※ヒロイン視点

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6月上旬。
梅雨もまだ始まらないこの時期に、この暑さ。


息苦しいほどの暑さが体力を蝕む。

その中でもスーツでがっちりしてる彼の姿を見て、私は顔を歪めた。


「おい桐生」
「あ?」
「あ?じゃねーよ。暑くて不機嫌なら脱げよその暑苦しいの」
「・・・・良い。問題ねぇ」
「汗だくのまま言われてもなぁ・・・」


私のアジトの中はそんなに涼しくない。

全体がコンクリ剥きだして涼しげに見えるだけで、中は地獄だ。

一応これでもクーラーつけてるんだけどな。
部屋の広さに対して、小さいクーラーだから微妙なのかもしれない。


「あー、あちぃー!」
「・・・おい。はしたないぞお前・・・」
「っさいなー。桐生も脱げよ、見てるだけで暑いから」


ワインレッドのシャツにグレーのスーツ。
見てるだけで、暑苦しい。


私は暑さとおさらばするためにさっさとシャツを脱いだ。

そして冷凍庫の中を漁りながら、下もスカートに履き替えて露出を増やす。


「お前、スカートなんか持ってたのか」
「部屋着だよ。中でもスーツなんてあっついだろ」


上は下着。
下はスカート。

完全に部屋着状態の私は、漁っていた冷凍庫からアイスを2つ取り出した。


「ほら」
「おう」


投げ渡したアイスが桐生の手に収まる。


「またこれか」
「んだよ」
「苺が好きなんて、お前には似合わねぇな」
「っせーな」


お互いの手に握られているのは苺アイス。

私の好きな、お気に入りのアイスだ。


桐生が私のアジトに来るたび、夏はいつもこれを渡す。
そしていつも私のことを馬鹿にしつつ、そのアイスを食べるのだ。


「・・・・暑いな」


アイスで徐々に冷えていく感覚。

それ以上に早く蝕む、夏という熱。


「っち・・・」


桐生は手早くアイスを食べ終わると、着ていたスーツを乱暴に脱いだ。


露わになるたくましい身体。
私の方を向く、龍の彫り物。

相変わらず・・・綺麗だと、思う。


「・・・・・」
「ん?」
「・・・・なんでもない」


見とれていたら、桐生と目があった。
慌てて逸らせば後ろから桐生が近づいてくる気配を感じる。


「暑い」
「あぁ、暑いな・・・・」
「・・・・」


そう言いながら座ったのは、私の隣だ。

言ってることとやってることが違うぞ、桐生。


暑いなら隣に座るなよ。
っていうか本当に暑い。


「おい桐生、離れろ」
「いいだろが別に」
「お、おい・・・わっ!?」


なぜかくっつこうとする桐生を引き剥がそうとした瞬間、持っていたアイスが少し零れた。
冷たい感触が、ピタリと首筋に張り付く。


あーあ・・・勿体無い。


「あー・・・アイスが・・・」


零れたアイスを拭こうと立ち上がった私を、桐生が腕を掴んでソファに戻す。


「ちょっとー、桐生のせいでアイスが・・・・ひゃっ!?」


ぞわり。

冷たい感触の残る首筋に、それを塗り替えるような熱い感触が走った。


慌てて退かそうとしても桐生の力に私が敵うはずもなく。
されるがまま、私の首筋についたアイスを舐めとる桐生に翻弄される。


「き、りゅっ!なにしてっ・・・!」
「勿体無いだろうが」
「いや意味わかんねーよっ!や、やめ・・・っ!変態ッ!!」


これだけじゃ済まないなんてことは、言われなくても分かることだった。

段々と桐生の腕が私の足に伸びて。
もう片方の手は私の腹部をゆるりと撫で始める。


暑い。

熱い。


触られた場所が、溶けそうになる。


「き・・・き、りゅうっ・・・・・」


熱い吐息。
私だけじゃなく、桐生から吐き出される息も熱かった。

触れられる場所が壊れてしまいそうなほど、熱い。


溶ける。

溶けて、しまいそう。


「こら、好き勝手すん・・・なっ」


最後の抵抗虚しく。

桐生を蹴りあげるつもりで上げた膝は、がっちり桐生の手に捕まった。


あけ
「っ・・・・」
「観念しろ」


暑い、部屋。

熱い手。


アツイ、視線。


溶けそうなほど揺さぶられて、全てを預けた。
その様子を満足そうに見下ろす桐生に、最後の抵抗でべーっと舌を出す。


「変態ヤロー」
「・・・・いい度胸だ」


熱く絡まる、舌。


たまには熱すぎるぐらいも良いかもしれないな、なんて。
すっかり桐生に毒された私は、一人で笑った。



























暑い夏だって、一時も離れたくないのだと
(そう思っているんだとしたら、意外と可愛いもんだろうな?)
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