いらっしゃいませ!
名前変更所
「入るぞ」
許可を貰うことなく、あけの部屋の扉を開ける。
あけは驚くことなく僕を見ると、包帯だらけの痛々しい足をさすりながら苦笑いを浮かべた。
背中合わせ
ベッドに身を投げるようにして横たわるあけは、足以外にもさまざまな場所に痛々しい傷を負っていた。
それは全て、今日の任務のモンスター狩りで負った傷。
あけは申し訳なさそうにリオンを見上げると、小さな声で謝った。
「ごめん、ね?」
「なんのことだ?」
「だ、だって、私のせいで任務が危うくなったし・・・・ごめんね、毎回何も出来なくて・・・・」
あけが怪我したことによって任務が長引いたことは事実だった。
だが、それがあけ自身を無能とする理由にはならない。
リオンは静かにため息をつくと、少し乱暴にあけの足を掴んだ。
そのまま、血がにじんだ包帯を解いていく。
リオンの手には新しい包帯が握られており、それを見たあけはまた申し訳なさそうな表情をした。
それに苛立ったリオンが、晒されたあけの足に顔を近づける。
「り、リオン?」
「僕がいつ、お前が出来ないやつだと言った?」
「・・・・う、だって・・・・失敗ばっかり・・・・」
完璧なリオンに対し、何度かに1度は失敗するあけ。
あけはそれを気にしているようだが、リオンの方はまったく気にしていなかった。
足に近づけた顔を、そのままグイッと触れ合わせる。
そしてあけが驚くのを無視して、傷に舌を這わせた。
ぞくぞくと押し寄せる痺れと、微かな痛みに、あけは熱っぽい声を出しながらリオンを止めようとした。
「りお、ん・・・・!だめ、ば、ばか!」
「お前は出来ないやつなんかじゃない。僕は出来ないやつに、背中を預けたりしない」
「ひゃ、りお・・・・っ」
「消毒ついでに、そのことを教え込んでやる」
ニヤリと意地悪い笑みを浮かべ、傷がないところまで舌を這わせる。
あけは涙目になりながらリオンを睨むが、それはまったくもって効果を成さなかった。
むしろ、リオンを煽るだけの材料になっただけ。
「もう二度と、自分のことを使えないなんて言うな」
「リオン・・・・」
「・・・・分かったな?使えるかどうかは、僕が決める」
「・・・・うん!ありがと!」
安心して笑顔を見せたあけに、リオンも優しい笑みを浮かべた。
それでも、掴んだ足は放されない。
ぞくり、と。
リオンの瞳に真っ黒い何かを見てしまったあけは、慌てて足を引き戻そうとした。
しかし怪我をしていることもあり、力が入らないままベッドに倒れる。
「りりりり、りおん!わかった!わかったから・・・・っあ!」
「もうギブアップか?別に僕は消毒しているだけだぞ?」
「こ、このドS王子が・・・・っ!」
「ほう?」
咄嗟に放った言葉が、更にリオンの心をくすぐった。
足を放し、そのまま倒れこんでいるあけに覆いかぶさる。
無防備な状態で倒れていたあけは、すぐ目の前にあるリオンの顔に耐えきれず、顔を真っ赤にしながら目を瞑った。
リオンの唇が弧を描くのを、耳から感じ取る。
ぺろっと耳を舐め上げられて震えた身体を、リオンが強く押さえつけた。
逃げられないようにされ、耳に触れていたリオンの唇が、ツーとなぞるようにあけの唇まで下りてくる。
「ん、ふっ・・・・・」
荒く、奪い尽くすような口づけ。
唇はしばらく離れることなく、あけはリオンにされるがままの状態だった。
「・・・・はぁっ、はぁっ・・・・」
「ふん・・・・もうギブアップか?」
「だ、だってリオンがいきなり・・・・!」
反論しようとする唇を、咎めるようにリオンの指が掠める。
ドキドキと鳴りやまない心臓を止めたいぐらい恥ずかしくなっているあけは、リオンの顔を見ることが出来なかった。
あけの反応に満足したのか、リオンが再びあけの耳に唇を這わせる。
逃げようとするあけの身体をしっかりと抱きしめ、囁く。
「いきなりじゃなければいいんだな?」
「え!?」
「あけ、キスするぞ」
「ちょ・・・そういう意味じゃっ―――――」
問答無用のリオンにやられるがまま。
再び唇を塞がれ、深く求められたあけは、唇が離されたころには放心状態になっていた。
あけから吐き出される荒い息が、静かな部屋に響き渡る。
リオンは満足した笑みを浮かべると、持ってきていた包帯で足―――――ではなく、あけの腕を縛った。
「・・・・へっ?」
「たまにはこういうのも、いいだろう?」
「・・・・・えぇえぇええええええ!?」
ドS心に火がついたリオンを止める術はなく、獣に変わったリオンの瞳を咎めることは出来なかった。
求められるがまま。求めるがまま。
あけは恥ずかしそうにしながらも、甘い息と共に、リオンへの愛の言葉を囁いた。
「ずっと、私、が、リオンの背中を、預かってあげる・・・・っ」
「お前だけに、預けてやる・・・・」
「うん・・・だい、すき!」
「あけ・・・・愛してる・・・悪いが、今日は手加減しないぞ?」
意地悪な笑みと、意地っぱりな言葉と。
そしてこうやって自分だけに見せてくれる甘い甘い獣の彼に。
「だい、す・・・・・んっ」
再びあけが放とうとした言葉は、容赦なくリオンの唇の中に吸い込まれていった。
背中合わせが好きなのは、いつだってお前を感じられるから
(私が背中合わせで頑張るのは、いつも彼に見てもらうため)
許可を貰うことなく、あけの部屋の扉を開ける。
あけは驚くことなく僕を見ると、包帯だらけの痛々しい足をさすりながら苦笑いを浮かべた。
背中合わせ
ベッドに身を投げるようにして横たわるあけは、足以外にもさまざまな場所に痛々しい傷を負っていた。
それは全て、今日の任務のモンスター狩りで負った傷。
あけは申し訳なさそうにリオンを見上げると、小さな声で謝った。
「ごめん、ね?」
「なんのことだ?」
「だ、だって、私のせいで任務が危うくなったし・・・・ごめんね、毎回何も出来なくて・・・・」
あけが怪我したことによって任務が長引いたことは事実だった。
だが、それがあけ自身を無能とする理由にはならない。
リオンは静かにため息をつくと、少し乱暴にあけの足を掴んだ。
そのまま、血がにじんだ包帯を解いていく。
リオンの手には新しい包帯が握られており、それを見たあけはまた申し訳なさそうな表情をした。
それに苛立ったリオンが、晒されたあけの足に顔を近づける。
「り、リオン?」
「僕がいつ、お前が出来ないやつだと言った?」
「・・・・う、だって・・・・失敗ばっかり・・・・」
完璧なリオンに対し、何度かに1度は失敗するあけ。
あけはそれを気にしているようだが、リオンの方はまったく気にしていなかった。
足に近づけた顔を、そのままグイッと触れ合わせる。
そしてあけが驚くのを無視して、傷に舌を這わせた。
ぞくぞくと押し寄せる痺れと、微かな痛みに、あけは熱っぽい声を出しながらリオンを止めようとした。
「りお、ん・・・・!だめ、ば、ばか!」
「お前は出来ないやつなんかじゃない。僕は出来ないやつに、背中を預けたりしない」
「ひゃ、りお・・・・っ」
「消毒ついでに、そのことを教え込んでやる」
ニヤリと意地悪い笑みを浮かべ、傷がないところまで舌を這わせる。
あけは涙目になりながらリオンを睨むが、それはまったくもって効果を成さなかった。
むしろ、リオンを煽るだけの材料になっただけ。
「もう二度と、自分のことを使えないなんて言うな」
「リオン・・・・」
「・・・・分かったな?使えるかどうかは、僕が決める」
「・・・・うん!ありがと!」
安心して笑顔を見せたあけに、リオンも優しい笑みを浮かべた。
それでも、掴んだ足は放されない。
ぞくり、と。
リオンの瞳に真っ黒い何かを見てしまったあけは、慌てて足を引き戻そうとした。
しかし怪我をしていることもあり、力が入らないままベッドに倒れる。
「りりりり、りおん!わかった!わかったから・・・・っあ!」
「もうギブアップか?別に僕は消毒しているだけだぞ?」
「こ、このドS王子が・・・・っ!」
「ほう?」
咄嗟に放った言葉が、更にリオンの心をくすぐった。
足を放し、そのまま倒れこんでいるあけに覆いかぶさる。
無防備な状態で倒れていたあけは、すぐ目の前にあるリオンの顔に耐えきれず、顔を真っ赤にしながら目を瞑った。
リオンの唇が弧を描くのを、耳から感じ取る。
ぺろっと耳を舐め上げられて震えた身体を、リオンが強く押さえつけた。
逃げられないようにされ、耳に触れていたリオンの唇が、ツーとなぞるようにあけの唇まで下りてくる。
「ん、ふっ・・・・・」
荒く、奪い尽くすような口づけ。
唇はしばらく離れることなく、あけはリオンにされるがままの状態だった。
「・・・・はぁっ、はぁっ・・・・」
「ふん・・・・もうギブアップか?」
「だ、だってリオンがいきなり・・・・!」
反論しようとする唇を、咎めるようにリオンの指が掠める。
ドキドキと鳴りやまない心臓を止めたいぐらい恥ずかしくなっているあけは、リオンの顔を見ることが出来なかった。
あけの反応に満足したのか、リオンが再びあけの耳に唇を這わせる。
逃げようとするあけの身体をしっかりと抱きしめ、囁く。
「いきなりじゃなければいいんだな?」
「え!?」
「あけ、キスするぞ」
「ちょ・・・そういう意味じゃっ―――――」
問答無用のリオンにやられるがまま。
再び唇を塞がれ、深く求められたあけは、唇が離されたころには放心状態になっていた。
あけから吐き出される荒い息が、静かな部屋に響き渡る。
リオンは満足した笑みを浮かべると、持ってきていた包帯で足―――――ではなく、あけの腕を縛った。
「・・・・へっ?」
「たまにはこういうのも、いいだろう?」
「・・・・・えぇえぇええええええ!?」
ドS心に火がついたリオンを止める術はなく、獣に変わったリオンの瞳を咎めることは出来なかった。
求められるがまま。求めるがまま。
あけは恥ずかしそうにしながらも、甘い息と共に、リオンへの愛の言葉を囁いた。
「ずっと、私、が、リオンの背中を、預かってあげる・・・・っ」
「お前だけに、預けてやる・・・・」
「うん・・・だい、すき!」
「あけ・・・・愛してる・・・悪いが、今日は手加減しないぞ?」
意地悪な笑みと、意地っぱりな言葉と。
そしてこうやって自分だけに見せてくれる甘い甘い獣の彼に。
「だい、す・・・・・んっ」
再びあけが放とうとした言葉は、容赦なくリオンの唇の中に吸い込まれていった。
背中合わせが好きなのは、いつだってお前を感じられるから
(私が背中合わせで頑張るのは、いつも彼に見てもらうため)
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