Erdbeere ~苺~ 絶対服従の証 忍者ブログ
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2012年06月13日 (Wed)
~もしもご主人様とメイドだったら~
(微エロ/甘々/ヒロイン視点)

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黒を基調とした短いスカート、白いフリル。
カチューシャ、ネコミミ。

鏡に映るメイド服姿の自分を見て、私は本日10回目となるため息を吐いた。

こうなったのは、酔った勢いの賭けのせいで。
酔った勢いで賭けなんかするんじゃなかったと、後悔だけが頭の中を巡る。


「くそ・・・アイツ相手に勝負とかするんじゃなかった・・・」


今日はアサガオに子供たちが居ない。
だからお酒でも飲もうと誘って、それが引き金になったのだ。

後はもう、酔った勢いで賭けをしてしまった。それだけの話。
将棋は弱いって遥に聞いてたから、弱いって思ってたのに。

普通に強くてボロ負けした。ちくしょう、騙された。


「もう出来たか?あけ
「まっ・・・待ってくれ。もう少し」


勝負に負けたら勝った方の言う事を聞く、それが賭けの内容。
その賭けの内容として“1日メイド”をやらされることになった私は、この上ない屈辱を感じて唇を噛んだ。

逃げられるものなら逃げたい。
でもアイツから逃げきれる気がしない。


「ん、これでいいだろ」


覚悟を決め、部屋の外で待っていた桐生にメイド服を見せつけた。
桐生は嬉しそうにニヤニヤと笑いながら、私の頬に手を伸ばす。

恥ずかしいけど、今日1日だけだと思えば大丈夫。
条件は1日メイドだ。普通に過ごして家事とかしてれば1日なんて。

そんな考えを見抜いてなのか、桐生がトドメの言葉を放つ。


「今日は1日、俺のメイドで居てもらうぜ。賭けなんだ、逃げるなよ?」
「にげねぇよ別に!」
「じゃあまずは、言葉遣いだな」
「・・・え、いや、桐生。まさかとは思うけど・・・!?」
「桐生、じゃないだろ?」


つまり、ご主人様と呼べと?
すっかりスイッチの入った桐生を押しのけることは出来ず、私は渋々口を開いた。


「・・・ご主人様」
「言葉遣いもだからな」
「うぐ・・・」


ご主人様と呼ぶだけじゃメイドじゃない。
そう言いたげな桐生の表情を、私は苦笑しながら見つめた。

ああ、もう駄目だ。
どこにおいても、妥協出来る気がしない。
むしろ妥協したら、お仕置きと題して何かされる可能性の方が高い。


「ちょっと肩が凝ってるんだ。マッサージを頼めないか?」
「・・・かしこまりました、ご主人様。では、あちらへ」


もう、どうにでもなれ。

すっかり上機嫌な桐生を連れ、私は茶の間に移動した。
そこに寝そべってもらい、マッサージを始める。

それにしても桐生って、こんなのが趣味だったのか。
いやまぁ、いつも私が反抗的ってのもあるんだろうけど。


「ご主人様、痛くないですか?」
「あぁ。ちょうど良い」


こうやってのんびりするのも、かなり久しぶりだな。
桐生の背中を力強く押しながら、ゆっくりとマッサージしていく。

ずっと忙しかったし、桐生にはゆっくりしてもらいたい。
メイドをしてるっていう屈辱的状況は嫌だが、こうしてゆっくりしてもらえる事は嬉しい気がする。


「中々凝ってんなぁ・・・・大丈夫かよ、桐生」
「違うだろ、あけ
「あー・・・・無理をされてませんか?ご主人様」
「お前が居るから大丈夫だ」
「(だから平気でそういうこと言うなっての・・・)」
「どうした?顔が赤いぞ?」
「ッ、な、なんでも、ありません。良いからゆっくりしててください」


真っ赤になった顔を見られたくなくて、私は顔を下に向けた。
苛立ち紛れに力を込め、マッサージを続ける。

しばらくマッサージをしていると、桐生が「もういい」と私の手を止めた。
うー、さすがに指が痛い。相変わらずガタイ良すぎだろこいつ。


「ふー・・・」
「疲れたか?でも、ありがとな。おかげで軽くなった」
「なた良かっ・・・それなら良かったです」
「なぁ、あけ
「どうしましたか?ご主人様」
「・・・・こっちに来いよ」


グイッと腕を引かれ、桐生の胸に飛び込んだ。
顔を上げれば、目の前に桐生の楽しそうな表情が映る。

これが今日1日続く、と思うと眩暈が止まらない。
メイド役をするってことよりも、メイド服で居るってことの方が辛い気がしてきた。

スカート短いし。

こうやって引き寄せられたらパンツが丸見えになるし。


「あ、ちょ、桐生!」
「違うだろ」
「ご、ご主人様!は、離してください・・・」
「良い眺めだぜ」
「くっ・・・」


腕を掴まれた状態の私は、桐生から身体を離すことが出来ない。
桐生はそのまま私を抱き寄せ、キス出来そうな位置まで顔を近づけた。

触れそうで、触れない距離。
焦らすようなその位置で、桐生は囁くように私に命令した。


あけ
「・・・っ、な、なんですか?」
「お前から、キスしてくれ」
「っ・・・・」


普段しないことを、命令される。
それは有無を言わせない、拒否権のない命令。

逆らえないと分かっていて言われる言葉ほど、恥ずかしいものはなかった。
私は恐る恐る桐生の頬に触れ、唇を近づける。


「あ、の・・・せめて、目を瞑っていただけませんか・・・・」
「・・・・」
「(くっ・・・こいつっ・・・!!)」


心の底からの願いだったのに、桐生は一切聞く耳を持たなかった。
しょうがない。覚悟決めてやるしかねぇだろもう。


「んっ・・・」


そっとそっと、優しく口付ける。
触れるだけのキスは一瞬で終わり、私はバッと勢いよく顔を逸らした。

それでもまだ、桐生は私を離そうとしない。
あの距離のままで私を見つめ、優しく微笑む。


「・・・・」
あけ、もう1回だ。次はそんなんじゃだめだからな」
「・・・・う、大人のキスって・・・ことですか」
「あぁ、そうだ」
「・・・・」
「返事は?」
「うぐ・・・てめ、調子に乗りやがって!」


我慢の限界を越えた私は、桐生の頬をぐーっと引っ張った。
賭けとはいえ、負けた立場とはいえ、これ以上の屈辱は耐えられない。

涙目になりながら抵抗する私を、桐生は一瞬で押し倒した。
両手を頭の上に縛り上げれ、まったく身動きが取れなくなる。

いつもなら抵抗できるこの状況。でも今は、皆が居ない。


「(え、もしかしてこれ、めっちゃやばい・・・?)」


子供たちが居る状況なら、暴れることによって逃げられていた。
騒げば子供たちにばれるからな。さすがの桐生も無理やりは出来なかったんだが。

出来なかったんだが、今は違う。
子供たちも、遥もいないこの状況。
逃げられるという可能性が1%も感じられず、私は思わず足を振り上げた。


「ぎゃー!やめろっ!まてっ!」
「なんだ?ご主人様に逆らうメイドにはお仕置きが必要だろう?」
「まてまてまてまて!今何時だと思ってんだ!今からとか私を殺す気か!?」
「殺されたいんだろ?お前が逆らったんじゃねぇか」
「悪かった!言う事聞く!聞くから・・・おねが、ぁ、ん・・・!」


短いスカートに手が侵入してくる。
太もも、ふくらはぎ、そこから腰へ。

まさぐる手によって、私の口から自然と声が漏れ始める。


「ひゃ、ぁ、やめ、も・・・」
「今は昼か・・・夜までたっぷり可愛がってやるよ」
「ちょ、ほんとに、ほんとに手加減し、しろよ・・・!?」
「出来るか分からねェ。お前のその恰好、似合ってるしな」
「お前そういう趣味か!メイド趣味か!この変態!」
「・・・手加減しねぇと思え。覚悟しろ」
「あ、うそ、嘘ですちょっと待って・・・・ぎゃあぁあああ!」


おじさんの部屋に投げ捨てられ、ものの数秒後。
私が泣きながら謝ることになるのは、言うまでもなかった。
































もう二度と、メイド服なんて着るもんか
(腰が立たない私を尻目に、桐生は嬉しそうに笑っていた)
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