Erdbeere ~苺~ どんなお前でも 忍者ブログ
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2012年12月06日 (Thu)
桐生/龍5発売記念/龍5設定/切甘/微エロ/※ヒロイン視点

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どんなことがあっても、私はお前と共に歩むと決めた。
どんなにお前が辛い世界に居ても、たとえ道具のような扱いだって良い。

この泥沼の世界で、私に女を教えてくれたのはお前だ。
弥生姉貴のように私は強く、お前だけを見て生きる。

だからお前も私だけを―――。

その先は、私の口からは放たれなかった。


あけ・・・!!」
「っ・・・あぁ、ぐっ・・・」


桐生の感情のままに、犯される。
いつもと言うわけじゃ無いが、桐生の感情に収まりが付かない時は、こうなることが多かった。

何かあった時。
思い出したくないことを思い出した時。
誰かに、嫌なことを言われた時。

前に比べれば、桐生は自分の感情に素直になったと思う。
ある一部・・・“極道”に関する感情以外は、全て。


あけ・・・っ!あけ・・・!!」
「はっ、ぁっ・・・!!き、りゅう・・・!」


桐生はきっと、私だけを見てはいない。
心の奥底に、桐生が福岡に来てから支え続けてくれた、あの女性の影があることを私は知っていた。

分かってるんだ。
私が桐生に出来ることは、帰れる家のような存在となって、安心感を与える事だけ。
それ以上の、女性としての安らぎや癒しは、私が与えることは出来ない。

―――辛い。

私だけを見てと、言えないことが。


「・・・っあぁ、ぐっ!!んぁぁぁ・・・!!」


でも決して自分から身体の関係を求めない桐生が、私には求めてくれる。
それだけが私にとっての、唯一の救いだった。

何であれ、私は求められているんだと。
そう思うことが出来た。

桐生はまたいつか、何かに巻き込まれるだろう。
沖縄の時もそうだった。桐生に安らぎなど来なかった。

きっとまた、何かが起きる日が、必ず来る。


「ひっ、あぁぁっ!!」
「目を、開けろ・・・」
「ん、んっ・・・」


その時になったら、私はまたお前の背中を守るよ。
だからずっと、お前の傍に居続けてやる。

どんな存在でも、良いから。


「あ、やっ・・・・!」


長い長い夜の時間。
私の止める言葉も聞かず私を抱き続けた桐生は、ふと我に返って私の頭を抱きかかえた。


「わ、りぃ・・・また、俺は・・・」
「桐生。無理すんな・・・まだ、辛いんだろ」


遥が芸能という世界に旅立ってしまってから。
桐生が自分自身の夢と名前を封じてしまってから。

それからだ。桐生がこういうことをするようになったのは。

桐生だって辛いんだ。
どんなに強い男でも、精神には弱さがある。
だから私は謝る桐生を笑顔で許し、そっと口付けた。


「良いんだよ、桐生。私は・・・お前のための、存在だ」


心の一部だけでも私の所にあるなら、それで良い。
私は唯一桐生の過去を知り、桐生の傍に居続ける存在。

誰にも話せないことを、誰にも発散できないことを、私になら出来る。

それで良い。私の存在価値があるのなら、それで。


「桐生」
「・・・すまない」
「謝るなって。いいっつってんだろ?気持ち悪いぞ」
あけ・・・」
「ん?」
「・・・愛してるぜ」
「私も、だ」


桐生は何を求めているのだろう。
いやきっと、もう何も求めていないのかもしれない。

だから心の中で少しだけ、何かを期待している自分がいた。
何年か前までは、桐生に平和が訪れるようにと、願っていた自分が。

今願っているのは、彼が昔の彼へと戻るきっかとなる―――戦争。


「(最低だな、私は)」


どんな彼にでもついていく。
そう言った私が、こんなことを考えているなんて。

でもあの頃が楽しかったんだ。
あの頃が、好きだったんだ。
ふざけあって、馬鹿しあって、背中合わせで意気揚々と闘っていたあの頃がとても。


「桐生」
「ん?」
「・・・桐生」
「なんだよ」
「呼びたいだけだよ、わりぃか?」
「・・・お前にしては珍しい甘え方するじゃねぇか」


桐生、一馬。
この名前を呼んでいいのは私だけ。

その小さな優越感に浸るため、私は何度も桐生の名前を呼んだ。


「桐生・・・・」
「どうせなら、下で呼べよ」
「一馬・・・一馬・・・・」
あけ


無言で、口づけあう。
この時間に浸り続けたい。そう思わずにはいられない甘さを、その口付けは含んでいた。



























ああ、いつまでも。あなたのためなら
(何があっても、どんな時でも、背中に立ち続けることを誓おう)
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