Erdbeere ~苺~ 大人の恋愛 忍者ブログ
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2012年01月28日 (Sat)
桐生さん夢/ヒロイン視点/激甘/後半R18注意!
※時間軸は龍2.

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「いらっしゃい・・・ま、せ」
「よぉ」
あけ・・・なんで、おまえが・・・」


出迎えの声が段々小さくなっていくのを、私は笑いながら楽しんでいた。
ここは桐生が働くことになってしまった場所―――――アダムホストクラブ。

桐生はここで働いているのを隠しているようだったが、私に情報を隠し通せるわけもなく。
あっさりお店を突き止めた私は、黙って遊びにきたのだ。

もちろん、桐生を指名するために。


「ご、ご指名は誰になさいますか?」
「カズマってやつをよろしく」
「・・・かしこまりました」


あまり聞くことのない敬語を耳に通しながら、案内された席に深々と腰かけた。
その後に座る桐生の顔は、不機嫌の色に染まっている。
桐生が丁寧に挨拶をしながら席に着くのを見て、お構いなしにお酒を頼んだ。

丁寧に注文を取りながらも、桐生は段々距離を詰めてくる。
それに気づいた私は、慌てて身を引こうとするが・・・遅すぎた。


「逃げるな」
「お、おい、こら・・・。客に対してそれはねぇだろ?」


腕を掴まれ、一気に抱き寄せられる形になる。
嫌な予感がして離れようとする私を、桐生の力が押さえつけて離さない。

そのまま、恐ろしいほど低い声で耳元を擽られる。
身を捩りたくなるほどの何かが背筋を這い、ぞくぞくとした痺れが走った。
やばい、このままじゃすぐに逆転されっちまう。


「ま、まて、カズマ!」
「なんだ?」
「今日は客だぞ?私は。ちゃんとご奉仕しろよ」
「・・・」


ダメもとで抵抗すると、案外簡単に解放してくれた。
ホッと胸を撫で下ろしたのも束の間、お酒を渡しながら桐生が口を開く。


あけさんは、大人の恋愛をお望みでここに来たのでしょう?」
「あ・・・?あ、あぁ・・・?」
「でしたら、たっぷり味あわせてあげますよ」
「い、いや、遠慮します」
「そんなこと言わないでください。“ご奉仕”させていただきますから」
「ま、まて・・・!きりゅ・・・!」


抵抗する暇も無く口を塞がれ、唇を貪るようにキスされた。
入ってくる舌。暴れまわるすべてが私を犯す。
苦しくて身を捩っても、桐生はまったく離そうとしない。

でも普通、お客といえどここまでしたら危ないだろ!?
なのに何でこんな、大胆なこと出来るんだこいつは!


「んっ・・・ぁ!」


そんな疑問はすぐ、自分の座っている席を見て解決した。

周りから見にくい場所に位置するこの場所は、奥に座ってしまえばほとんど人が確認できないほど・・・視界が悪い。
つまり、この席で何がされているのか、周りからは見にくいということだ。


「おま、えっ!分かっててわざとこの席を・・・!」
「どうした?大人の恋愛がお望みなんだろう?」
「そんなの、普段お前と十分味わってるから良いッ・・・!」
「まだまだ足りないから、こうやって俺にされに来たんじゃないのか?」


やばい。何かスイッチが入ってる。
目の前の桐生はいつになく楽しそうに、そしていつになく意地悪い笑みを浮かべていた。

いつもいじめられているから、仕返しをするために来たのに。
これじゃあ、何の意味も無い。
どうにか逃れようとする私に向かって、桐生がトドメの言葉を囁く。


「お前がいつか、来るのは分かってた」
「なん・・・!?」
「お酒なんて頼まなくて良い・・・だから」


“俺の好きにされろ”


そういえば、最近忙しくてこういうことしてなかったっけ。
甘く深いキスを受けながら、私は少しずつ桐生に身を預けて行った。

恋人同士になってからというもの、私は一度も桐生に勝てたことが無い。
なる前も、勝てたことなど無い気がするが。
流され続けているのを良いことに、更に桐生の行動はエスカレートする。


「んっ、ま、まて!どこ触ってんだ・・・!」
「言わなくても分かるだろう?」
「調子に乗るな!」


滑るように胸を撫でられ、嫌でも身体が反応してしまうのに悔しさが募った。
桐生に愛されるのは嬉しい。でもこうやって歯向かえないのはむかつく。
複雑な気持ちで暴れていた私を、桐生がそっと優しい口付けで慰めた。


「き、りゅう?」
「名前で、呼んでくれ」
「・・・・嫌だ」
あけ
「・・・だって、他の女も、そう呼んでるんだろ?ここでは・・・」


桐生の源氏名はカズマ。本名と同じだ。
それをここで呼ぶのには、何故か凄く抵抗があった。

嫉妬、なのかもしれない。
実は桐生をからかうふりをして、ただ様子を見たかっただけなのかもしれない。
自分自身が抱く感情に、心のどこかで気づきながらも桐生を睨む。


「嫉妬か?」
「ッ・・・」
「あたりか・・・」
「うっせぇ・・・」
「安心しろ。これは頼まれただけだ。俺が好きでやってるわけじゃねぇ」
「分かってるさ。分かってるけどよ・・・」


嫌なものは嫌なんだ。
その一言は口から出ることなく、桐生の唇に吸い込まれていった。
我が物顔で動く舌が、私の思考を奪い去っていく。

甘くて、勿体ないほどの暖かさ。
私は桐生の首に手を回し、ゆっくりそのキスを受け止めた。


「お前でも嫉妬すると思うと、可愛いな」
「ッ!だ、黙れこのっ・・・!」
「店の中で大声を上げるんじゃねぇ。いいのか?・・・こういうことしてるのがバレても」


意地悪く笑った桐生は、私の口を軽く塞ぐ。
そのまま足に滑らされた手が、厭らしく私の弱いところを撫でた。

足、腰、胸。

声を出せないようにされた私は抵抗出来ず、襲い来る快感に身を捩った。
撫でられればぞくりと痺れが走り、胸を舐められれば悲鳴が上がりそうになる。

そして、手は徐々に蜜溢れる場所を弄り始めた。
下着の上からとはいえ、場所が場所なだけに抵抗を激しくする。


「ぁっ、んん!んー!」
「どうした?」
「たの、む・・・ここじゃいやだ・・・」


私の言葉を聞いてくれたのか、桐生は一度手を止めた。
だが、それは桐生の罠で。

何も言わずに動き始めた手に、睨み付けることさえ出来ない。
下着の中に直接入れられた桐生の手が、私の秘部を味わうように撫でまわす。
入口で焦らすように動くそれは、私の言葉を待っているようにも見えた。

こいつ、なんて性格悪いんだ。
唇を強く噛みしめ、出来るだけ小さな声で囁いた。


「桐生、ホテ、ルに・・・ぁん!」
「ん?なんだ?」


話している最中に指をいれられ、思わず声を上げてしまう。
今まで焦らしていたのが嘘のように激しく、桐生は私の中をいじり続けた。

快感と共にあふれる、厭らしい音。
それが嫌で、恥ずかしくて、私は一生懸命首を横に振った。


「ぁ、はっ・・・やめ、ろ・・・おねが、い・・・!」
「じゃあ、はっきり言ってみろ。どこに行きたいんだ?」
「ホテ、ル・・・に、行こ、う・・・?桐生・・・」
「・・・フッ・・・。そうやってると、女らしいな」


前から意地悪なのは知ってたけど、付き合い始めてからは毎日この調子だ。
遥からは、“好きな子ほどいじめたいって言うでしょ?”って言われたが。

・・・嬉しいような、悲しいような。

桐生は黒スーツのままで私に手を差し出し、手を取るよう促した。
悔しい。悔しいけど、逆らえない。惚れた弱みってやつなのかもしれない。


「き、りゅう・・・」
「大人の世界、お前にしっかりと教えてやるよ・・・覚悟しろ、あけ


桐生から放たれた、色気ある声と意地悪い笑み。
その一言に、私は明日動けなくなることを覚悟した。




























その意地悪い笑みは、私だけに向けられる特別な物
(そう思えば少しは許せ・・・るわけねぇだろうが、ちくしょう!いつか絶対仕返ししてやるからな!)
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